蠍座

10
24日〜1122日生まれ
Scorpio
性格

 蠍座は、7月下旬の夕方、南の地平線の天の川に横たわる大星座です。誰の目にもそれとわかる、不気味なサソリの形をしています。

 ギリシャ神話で、「この世界で、オレにかなうものはいない。」と豪語した英雄オリオンを、猛毒の針のたった一刺しで倒してしまった、そのサソリが天に昇ったものと言われます。

 オリオンもその武勲をたたえられて、オリオン座という星座になっていますが、今でもなお、このサソリを恐れて、蠍座が東に出ると、あわてて西に沈んでしまいます。
 
 蠍座でいちばん明るい星が、巨星アンターレスで、その真っ赤な瞬きは、そのまま不気味に脈打つ蠍の心臓にあたります。はね上がった尾の先に、ちかぢかと並んで青く輝く二つの星は、猛毒を含んだ毒針を示しているのです。
 この星座のシンボルは、この蠍の姿をデザインしたものです。一説には、「陰毛」の象徴とも言われ、ともに、不可解な、秘密をもった、この星座の特質をあらわしています。

 この蠍の特性は、蠍座生まれの人に影響して、生と死の秘密を尊ぶ心を与え、開放を避け、秘密を愛し、暴露よりは隠匿を、雄弁よりは沈黙を選ぶような控えめな人生観をつくりました。

 蠍座生まれの人には、人に対してお世辞を言わず、笑いかけもせず、それでいて人をひきつける、不思議な魅力があります。これも「陰」の力から。「陰」の 魅力は、「陽」に優ります。クレオパトラの「陰」の美は、ジュリアス・シーザーをも迷わせ、エジプト王国の運命を左右したように。
 
 蠍座の守護星は、冥府(地獄)の神「冥王星」(プルトーPluto)です。この星は蠍座生まれの人に対し、表面よりも裏面に届く鋭い透視力を授けました。
 
 こうして、星座があたえた「陰性の魅力」と、冥王星から授かった「洞察力」は、併せて、この蠍座生まれの人を、沈着冷静に世を観察する、慎重な精神の持ち主にしたのです。
 蠍座の人は、友と競って出世を求めるようなことはせず、幸福を待っては10年でも疲れを見せません。自ら友を求めて社交界に出入りするなどということもなく、先方が来訪してきてはじめて友となる、強い心の構えのある人です。

 蠍座生まれの人の体力は充実しています。しかし、腕力や体力があっても闘いを好まず、そのかわり、もし闘えば一撃で相手を倒すような謀略をめぐらせます。

 この期間の太陽は、「立冬」の季節を作り、準備し用心する保守的精神を与えました。
第一デーク(10/24〜11/1生まれ)は、蠍座そのままの人生です。第二デーク(11/2〜11/11生まれ)は、蠍座の人生に射手座の傾向が少し加わり、第三デーク(11/12〜11/22生まれ)では、射手座の影響がかなり強くなってきます。しかし、基本はあくまでも蠍座の人生です。
蠍座にとって幸運の花は、

不幸を招く花は、すみれ。
蠍座にとっての幸運色は暗赤色

 不幸を招く色は、ダークブルー
宝石では、くじゃく石、トパーズ、オパールが幸運を呼びます。

 不幸を招く石は、エメラルド。

また、蠍座の人は、一般に、「美しいもの」を警戒しなくてはなりません。美しいからということを、選択の基準にしてはならないのです。例えば、美男や美女にこだわるのは考えもの。
数では、「」が幸運を呼びます。「無と有」を示すゼロが最高の数。
 逆に、不運をもたらす数は「」と「」です。
毎月の幸運日は、10日20日30日

 運の悪い日は、4日、13日、22日、31日。
曜日では、火曜日が最上。水曜日は不運日。

方角では、「西南西」と「南南東」が幸運です。

運勢

職業運
 「蠍座」の人の職業の適性を一言でいうなら、「疑問への挑戦」ということになります。つまり、調査や探求の面における才能が、蠍座の人の有力な特性です。沈黙した日頃の生活態度の内部に、他人の動向をはじめ、生と死のあいだに潜在する神秘なもの、不可解なものを、調査・探索するのに適した洞察力が秘められています。

 知識開発のために授けられた好奇心は、つまらぬ俗物の物好きとは違って、生命の神秘を解き、社会の動向を調査し、肉体の技や、競技の術にも動く知恵なのです。

 また、蠍座生まれの人の静かな声と、言葉少ない表現は、誇大に広がる噂を殺し、秘密を守る姿です。また、一方では、軽率な言行を慎む内省力と、偉大な集中力を持つ証拠なのです。

 こういう長所は、その性質上、当然おもてに現われにくいものです。蠍座生まれの人が、実はよい体格をし、体力も強いのにもかかわらず、一見して、外から はそうとわからないのも、これに通じます。つまり、自分を過小にしか表出できないため、ほんとうの努力や能力が認められにくいのです。そういう不利を挽回 するのは、ただひたすら、表現力を鍛えることにかかっています。話術と社交術の研究が、蠍座生まれの人の人生を、何倍にも広く高くすることは確実です。

 そこで、蠍座生まれの人に適している職業は、その調査・研究の才能からみて、すべての医師に万能ですが、その中でも特に、精神科医、婦人科医、外科医に 適しています。その他、興信調査業、天文学者、原子科学者などがあげられます。なお、その運動競技における才能から、あらゆる種類のスポーツマンも適業に 属します。

 これに反して、あなたに不向きな職業は、声楽家、外交官、セールスマン、貿易商、運送業、アナウンサーなどです。

 
金銭運
 さて、それでは、蠍座生まれの人の金運は、どんなところにあるでしょうか。

 「幸いなるかな柔和な人、その人は地を嗣(つ)がん。」というキリストの言葉があります。柔和な人とは、蠍座生まれの人で、地を嗣ぐとは、地位と財産を相続する蠍座の運を示します。

 つまり、蠍座生まれの人の金運は、権力や財力を持つ人に、柔和な心で多年仕えるところにある、ということです。そうすれば、運が導き、上位の人の引退や 転任、あるいは死などによって、大きな幸運を継承することになります。そうとすれば、当然、「寄らば大樹の陰」を心がけるべきです。

 蠍座生まれの元総理大臣・岸信介氏は、隠忍自重、数年の接近の結果、前任者の吉田茂氏の引退によって、総理の座を継承したのです。
総じて、蠍座の人が、職業・金銭の面で幸運を開く年は、28歳、30歳、40歳、46歳、55歳のときです。逆に、失敗しやすい運の悪い年は、41歳、49歳、52歳のときです。
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