−あせ(ase)−
畦から行くも田から行くも同じ(あぜからいくもたからいくもおなじ) 畦道を通って行っても、田んぼの中を突っ切っても、結局行き先は同じである。手段や方法が多少違っても、結果に大差はないということの喩え。 類:●遅牛も淀早牛も淀 ★「畦走るも田走るも同じこと」とも。
汗になる(あせになる) 1.汗水を流す。また、労苦を厭わずに働く。用例:蜻蛉−上「わが身はあせになりつつ」 2.恥ずかしさや緊張感で汗を流す。また、そのような思いをする。 用例:源氏−帚木「流るるまであせになりて」 類:●汗を流す●汗をかく 用例の出典:源氏物語(げんじものがたり) 平安中期の長編物語。54巻。紫式部。長保3年(1001)以後の起筆とされるが成立年代は未詳。54帖(雲隠は巻名だけ)から成る。主人公光源氏が藤壺宮との過ちに戦(おのの)きながら、愛の遍歴の後、准太上天皇となるが、託された女三の宮と柏木との密通事件によって過去の罪の報いを知り、苦悩のうちに生涯を終える雲隠までの前編と、つなぎの三帖を置いて、柏木と女三の宮との罪の子薫を主人公に、競争者匂宮と宇治の姫君たちを配し、暗い愛の世界を描く後編の「宇治十帖」とから成る。仏教的宿世観を基底にし、平安貴族の理想像と光明が、当時の貴族社会の矛盾と行きづまりを反映して、次第に苦悶と憂愁に満ちたものになっていく過程が描かれ、「もののあわれ」の世界を展開する。日本古典の最高峰とされる。「源語」「紫文」「源氏」、古くは、「源氏の物語」と「の」を入れて呼ばれたらしい。
汗の結晶(あせのけっしょう) 労働によって得た成果。苦心の末に得た成果。
汗水流す(あせみずながす)[=垂(た)らす] 精を出して働く。苦労を厭(いと)わずに働く。
汗を握る(あせをにぎる) 危急の場面を傍らで見ていて、はらはらする。 例:「手に汗を握る」
汗を揉む(あせをもむ) 馬が汗を掻く。または、汗をかくほどよく働く。