−あし1(asi1)−
・足が重い(あしがおもい) 1.足がだるい。 類:●足が棒のよう 反:■足が軽い 2.出掛けるのが億劫(おっくう)である。出掛けたくない。 例:「休日出勤は足が重い」
・足掛かりを作る(あしがかりをつける) 相手との関係を作る。 類:●手掛かりを作る●コネを付ける
・足が地に着かない(あしがちにつかない)・付かない 1.喜びや興奮のため、落ち着きがない様子。 例:「わくわくして足が地に着かない」 2.理論ばかりが先走って、裏付けがしっかりしない。基礎が確立していない。上滑(うわすべ)りである。また、現実味がない。 例:「足が地に着いていないスローガン」 同:●地に足が着かない
・足が地に着く(あしがちにつく)・付く 行動や気持ちがしっかりしている様子。
・足が付く(あしがつく) 1.お尋ね者や逃亡者の足取りが分かること。2.足を踏み入れる。3.隠していたことが露(あらわ)になる。現われる。その事物により犯罪事実が証明される糸口となる。4.質(たち)の悪い情夫ができる。 類:●紐(ひも)が付く 5.利息が付く。 類:●足が出る
・足が出る(あしがでる) 1.予算、または収入を越えた金額を使う。赤字になること。 類:●足が付く 2.隠したことが露見する。 類:●襤褸(ぼろ)が出る
・足が早い(あしがはやい)[=速い] 1.歩く速度が速い。また、走るのが速い。 類:●足早 2.食物などの腐り方が早い。長持ちしない。 類:●足が弱い 例:「青魚(あおざかな)は足が速い」 3.商品などの売れ行きが良い。
・足が棒になる(あしがぼうになる) 歩き過ぎや立ち続けで、足が棒になったようこわばる。足が疲れたときの喩え。
・足が向く(あしがむく) 無意識のうちにそっちへ行く。
・足が弱い(あしがよわい) 1.足が丈夫でない。歩行が困難である。2.車など、車輪が丈夫でない。足回りが良くない。3.船など、速度が遅い。または、揺れ易い。4.食物などが、腐り易い。 類:●足が早い
・悪しからず(あしからず) 〔連語〕 悪く思わないでください。気を悪くしないでください。相手の意向に添えず申し訳ないという気持ちを表わす言葉。時に、嫌味でも言う。 例:「お先に失礼。悪しからず」
・鯵切り包丁(あじきりぼうちょう) 鰺などを切るのに用いる小形の出刃包丁のことで、転じて、鰺しか切れない鈍刀であるという意味から、武士の刀を嘲(あざけ)って言った言葉。
・足立たず(あしたたず) 三歳。また、三年のこと。 出典:「日本書紀−神代上」 伊邪那岐(いざなぎ)、伊邪那美(いざなみ)の子・蛭子(ひるこ)が三歳になっても足が立たなかったとある。
・朝に紅顔ありて夕べに白骨となる(あしたにこうがんありてゆうべにはっこつとなる) つい先ごろまで若者であった人が気が付いてみると死んで白骨になっているという意味で、生死の計り知れないこと、世の無常なことを表わす。 類:●昨日の淵は今日の瀬 出典:「和漢朗詠集」
・朝に星を被く(あしたにほしをかずく) まだ星が残っている夜明けに起きて、勤勉に働く。 類:●朝星(あさぼし) 出典:「呂氏春秋−開春論」「以星出、以星入」
・朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり(あしたにみちをきかばゆうべにしすともかなり)[=道を聞いて〜] 朝に大事な道を聞いて会得したならその晩死んでも心残りはない。道(真理・道理)は極めて重要なことであるというを強調したもの。 出典:「論語−里仁」「子曰、朝聞道、夕死可矣」
・朝に夕べを謀らず(あしたにゆうべをはからず)[=慮(おもんぱか)らず] 朝にその夕方のことを考えない。目前の将来のことを考えないこと、また、考える余裕のないこと。 出典:「春秋左伝−昭公元年」「吾儕偸食、朝不謀夕、何其長也」
・朝の雲夕べの雨(あしたのくもゆうべのあめ) 男女の交わりのことを表わす。また、儚く消える恋のことを指す場合にも用いる。 出典:「宋玉−高唐賦」「旦為朝雲、暮為行雨」 ★「朝雲暮雨」の訓読み<国語大辞典(小)>
・明日のことは明日案じよ(あしたのことはあしたあんじよ・あすの〜) 明日のことを今からあれこれ心配しても始まらない、なるようになるということ。 類:●明日は明日の風が吹く●明日のことは明日自らが思い煩わん
・朝の露(あしたのつゆ) 朝、草葉などに降りている露のこと。消え易いところから、短く儚いことの喩え。
・明日は明日の風が吹く(あしたはあしたのかぜがふく) 明日はまた、今日とは別の成り行きになる(筈だ)。時の成り行きに任せようということ。くよくよするなと、元気付けるときに使う。 類:●Tomorrow
is another day.(あしたという日もある)<「英⇔日」対照・名言ことわざ辞典>●Tomorrow will take care of
itself.
・足駄履いて首っ丈(あしだはいてくびったけ) 歯の高い下駄を履いても首まで沈んでしまっているという意味で、異性に惚れて夢中になっていること。 類:●下駄履いて首っ丈
・足玉手玉に取る(あしだまてだまにとる) 人やものごとを、手足で軽々と取り扱う。自由自在に弄(もてあそ)ぶ。 類:●手玉に取る
・足駄を履く(あしだをはく) 買い物などのとき、本当の値より高く言って、上前を撥(は)ねる。 類:●下駄を履かせる