−あす(asu)−
明日ありと思う心の仇桜(あすありとおもうこころのあだざくら) 明日を当てにして今を疎(おろそ)かにしていると、せっかくの機会を逃してしまう。今できることは即座にやってしまえということ。 類:●今日の一針は明日の十針●Defer not until tomorrow if you can do it today.(今日できるなら明日に延ばすな)<「英⇔日」対照・名言ことわざ辞典>  ★親鸞上人の歌とされ、後に「夜半(よわ)に嵐の吹かぬものかは」と続く。
飛鳥川の人心(あすかがわのひとごころ) 飛鳥川のように度々氾濫して、浅い深いが定まらない。変わり易い人の心のこと。 類:●飛鳥川の淵瀬(ふちせ)●淵瀬
預かり物は半分の主(あずかりものははんぶんのぬし) 人の物を預かれば、半分は自分のものと思っても差し支(つか)えないということ。
梓に鏤む(あずさにちりばむ)[=刻(きざ)む・上(のぼ)す・ものす] 書物を版木に彫り付ける。本を発行する。 類:●上梓(じょうし)する ★「梓」は版木の意、「ちりばむ」は刻むの意<国語大辞典(小)>
明日のことは明日自らが思い煩わん(あすのことはあすみずからがおもいわずらわん) 明日の心配は明日に任せよ、明日のことまで思い悩むなということ。 類:●明日は明日の風が吹く●明日のことは明日案じよ 出典:「新約聖書−マタイ伝・6章34節」 山上(さんじょう)の垂訓(すいくん)にあるイエスの言葉。
明日の事を言えば鬼が笑う(あすのことをいえばおにがわらう)[=思えば〜] 世の中の事は予見できないものだ。 類:●来年のことを言うと鬼が笑う●鬼が笑う
明日の百より今日の五十(あすのひゃくよりきょうのごじゅう) 明日百文の銭をもらうよりも、今日もらえる五十文の方が良い。 1.先の分からない大きな話に乗るより、少なくても、確実なところを今手にする方が賢明である。 類:●後の百より今五十●末の百両より今の五十両●聞いた百文より見た一文●先の雁より手前の雀●死して千年より生きての一日●A bird in the hand is worth two in the bush.(掌中の一羽は叢中の二羽に値する) 2.暮らし向きなどが逼迫(ひっぱく)していることの喩え。 類:●轍鮒の急
明日の淵瀬(あすのふちせ)[=は〜] 明日にはどう変わるか分からない。将来の成り行きが分からない。 出典:「古今−933」 「世の中は何か常なる飛鳥川昨日の淵ぞ今日は瀬になる」
明日は閻浮の塵ともならばなれ(あすはえんぶのちりともならばなれ) 明日はこの広い人間世間の塵となって飛び消えるものなら消えてしまえ。どうなろうとなるようになれ。どうとでもなれ。
明日は我が身(あすはわがみ) 他人に起こったことが、いつ自分自身のことになるか分からないということ。  類:●昨日は人の身今日は我が身●他山の石
東男に京女(あずまおとこにきょうおんな)[=京女郎] 男は、逞(たくま)しく粋な江戸の男が良く、女は、美しく情のある京都の女が良いということ。当時は、この取り合わせが似合いであるとされた。
あずり貧乏(あずりびんぼう) 一生懸命あくせく働いても貧乏から抜け出せない。「あずり貧乏人宝(ひとだから)」というようにも使う。 ★「あずり」は、あがくこと、奔走することという意味<国語慣用句辞典(集)>