−えい(ei)−
・栄華の夢(えいがのゆめ) 華やかに世を過ごしている自分を見た夢。また、栄華の儚さを、夢に喩えて言う。
・永劫回帰(えいごうかいき) ドイツ語ewige Wiederkunftの訳語。ニーチェの用語。宇宙は永遠に円環運動を繰り返すから、人間にとっては、現在の一瞬を充実させることだけが重要であるとする思想。 類:●永遠回帰●六道輪廻(ろくどうりんね)
・栄枯盛衰(えいこせいすい) 栄えたり衰えたりすること。 類:●栄華の花●栄華の夢●栄華あれば必ず憔悴あり●一栄一落 例:「栄枯盛衰は世の習い」
・栄枯常なし(えいこつねなし) 栄えている者もやがて衰え、零落(おちぶ)れた者にも栄える時がある。
・嬰児の貝を以て巨海を測る(えいじのかいをきょかいではかる) 幼児が貝がらで大海の水量を測るという意味から、未熟な知識で遠大なものごとを推測することの喩え。 ★「蠡」をほら貝と解して<国語大辞典(小)> 出典:「漢書−東方朔伝」「以天、以蠡測海、以莚撞鐘」
・詠雪の才(えいせつのさい) 文才のある女性を褒め称えて言う言葉。 故事:「晋書−列女伝」 晋の女性、射道從(しゃどうおん)が、咄嗟に、雪を柳の綿毛と詠んだという。
・潁川に耳を洗う(えいせんにみみをあらう) 1.不愉快なことを聞くのを厭(いと)うこと。 類:●耳を滌(すす)ぐ 2.高い地位や世間の俗事を顧(かえり)みない高潔の士であることの喩え。 類:●箕山の志 故事@:「世説新語−言語篇・二」 隠士(いんし)の許由(きょゆう)が、堯帝(ぎょうてい)から帝位を讓ると言われたとき、穢(けが)らわしいことを聞いたとして潁川で耳を洗った。 故事A:「史記−伯夷伝」・「史記正義」中の「皇甫謐高士伝」 許由が潁水で耳を洗っているのを見て、やはり尭帝から天下を譲ろうと言われた高士の巣父(そうほ)は、そのような汚れた水を牛に飲ませることはできないとして、牛を引いて帰っていった。
・穎脱(えいだつ) 錐は袋に入れておいても、その先端が自然と突き抜けて出るということから、才能が群を抜いて優れている人のこと。 出典:「史記−平原君虞卿列伝」
・酔いに乗る(えいにのる) 酔いに任せて事をする。酔った勢いでする。
・盈満の咎(えいまんのとが)[=災(わざわ)い] 「盈満」は欠けたところがないという意味で、ものごとが満ち足りている時こそ、却って災いが起き易いということ。
・英雄色を好む(えいゆういろをこのむ) 英雄は女色を好む傾向が強い。
・英雄人を欺く(えいゆうひとをあざむく) 英雄の用いる謀(はかりごと)は、しばしば人の意表を突くものだ。
・栄耀栄華(えいようえいが) 権力や富を得て栄えること。また、驕(おご)り昂(たか)ぶって贅沢を尽くすこと。 例:「栄耀栄華を窮める」
・栄耀の餅の皮(えいようのもちのかわ) ⇒栄耀(えよう)に餅の皮を剥く
・穎を脱す(えいをだっす) 才能は自ずから表に現われてくるということ。 類:●穎脱
・英を含み華を咀う(えいをふくみかをくらう) 詩文などの優れたものを十分に味わい、良く理解して、自分のものとする。 類:●咀嚼する 出典:韓愈「進学解」「沈浸彁郁、含英咀華。作為文章」