−えり(eri)−
・襟が厚い(えりがあつい) 金持ちは重ね着したところから、裕福である。金回りが良い。
・選りすぐる(えりすぐる・よりすぐる) 良いものの中から、更に良いものを選び取る。 類:●厳選する 用例:栄花−ゆふしで「冷泉院の御領の所々候ひしも、この院にえりすぐりてしらせ給ひけり」 例:「全校で選りすぐった猛者(もさ)」 ★現在では、名詞化した「選りすぐり」が多用される。
・襟付が厚い(えりつきがあつい) 金持ちである。 類:●襟が厚い ★近世、衣服は小袖三枚襲(がさね)が定法で、貧乏人は布子一枚で薄かったので、襟元の厚薄によって貧富の判断をしたところから<国語大辞典(小)>
・襟に付く(えりにつく) 金持ちは重ね着して襟が厚かったところから、利益を目当てに金持ちに媚び諂(へつら)う。権力のある者などに諂うことも使う。 類:●襟元に付く。
・襟を正す(えりをただす) 姿勢や服装を正しくする。また、気持ちを引き締めてものごとに当たる。
・襟を開く(えりをひらく) 相手を信頼して、自分の思っている事を包み隠さずに打ち明ける。 類:●胸を開く●胸襟(きょうきん)を開く●心を開く