−はか2(haka2)−
・馬鹿馬鹿しい(ばかばかしい) 1.酷(ひど)く馬鹿げている。非常に下らない。甚(はなは)だ詰まらない。 類:●おこがましい 例:「馬鹿馬鹿しい話」 用例:人情・春色梅児誉美−四「それもあんまり馬鹿馬鹿(バカバカ)しい」 2.甚だしい。程度を越えている。 用例:咄・鹿の子餅−料理指南所「ばかばかしい早いござりやうだ」
・馬鹿は風邪を引かない(ばかはかぜをひかない) 1.愚鈍な者は、風邪を引いたことに気が付かない。馬鹿は、それだけ鈍感であるということ。 類:●夏風邪は馬鹿が引く ★「馬鹿は冬に風邪を引いて夏に気が付く」から。 2.愚か者は風邪を引かないものである。
・馬鹿は死ななきゃ治らない(はかはしななきゃなおらない) 1.愚か者は何度諌めても同じ過(あやま)ちを繰り返すものであり、そういう性癖は死にでもしなければ治るものではない。2.同じ過ちを繰り返す者を揶揄(からか)って言う言葉。 類:●馬鹿に付ける薬はない●He
who is born a fool is never cured.
・量もなし(はかもなし) これといった宛てもないという意味から、儚(はかな)い。頼りない。
・馬鹿も休み休み言え(ばかもやすみやすみいえ) 馬鹿なことを言うのは好い加減に止(や)めろ。下らないことや嘘を言うなと、注意する言葉。 ★「休み休み」は、「考えながら、よく考えてから」の意。
・歯痒い(はがゆい・はがいい) 思うようにならなくて、心が苛(いら)立つ。 類:●もどかしい●じれったい 用例:雑俳・軽口頓作「喰いついたはがゆう成て坊ンが乳」
・図らずも(はからずも) 思いも掛けず。予想もしていなかったのに。不意に。ふと。
・測り難きは人心(はかりがたきはひとごころ) 心の中でどんなことを考えているかは、その人の見掛けだけでは分からないということ。人の心は、変わり易く当てにならないものだということ。
・謀ある者(はかりごとあるもの)[=人] 計画を成功させるための、或いは、人を騙(だま)すための策や計画がある者。計画を巧く立てる人や、上手に計略を巡らせられる者のこと。
・謀は密なるを良しとする(はかりごとはみつなるをよしとする) 計略は秘密であることを最良とする。計略を最も効果的に運ぶには、外部に一切漏れないように注意しなければならない。 類:●事は密なるを以って成る 出典:「三略−上略」「将謀欲密、士衆欲一、攻敵欲疾」
・籌を帷幄の中に運らす(はかりごとをいあくのうちにめぐらす) 帷(とばり)や幄(あげばり)を巡らした本営に居て作戦を練り、千里の外の敵を打ち破るということ。戦略が巧妙なこと。 故事:「漢書−高帝紀」・「史記−高祖紀」など 「籌を帷幄の中に運らし勝つことを千里の外(ほか)に決す」 漢の高祖(劉邦)が三傑の一人・張良(ちょうりょう)を誉めて言った言葉。
・計り知れない(はかりしれない) 見当が付けられない。推測できない。 類:●計り難い●底が知れない 例:「計り知れない底力」
・計りなし(はかりなし) 1.目当てがない。方法がない。手立てがない。どうしようもない。 用例:後撰−1019「あふはかりなくてのみふる我が恋を」 2.際限がない。数え切れない。並々でない。 用例:大鏡−一「ただ今の入道殿下の御有様<略>はかりなくおはします」 3.「言うはかりなし」「申すはかりなし」の形で、言葉で言い尽くすことができないこと。何とも言いようがないこと。形容を絶している。 用例:平家−三「たのしみさかへ、申すはかりもなかりつるに」 4.思慮分別がない。 類:●浅墓 用例:今鏡−一「隆方はかりなき心ばへにて」 ★間に助詞「は」「も」などのはいることもある<国語大辞典(小)>
・秤に掛ける(はかりにかける) 1.重さを計るため秤に乗せる。2.転じて、ものごとの優劣・損得などを比較して判断する。 類:●天秤に掛ける 例:「義理と人情を秤に掛ける」
・馬鹿を言う(ばかをいう) 1.愚かなことを言う。馬鹿げたことを言う。2.戯(たわむ)れごとや冗談を言う。
・馬鹿を言え(ばかをいえ) 愚かなことを言うな。相手の考えや判断を強く否定し非難するとき言う言葉。
・馬鹿を尽くす(ばかをつくす) 愚かの限りを尽くすという意味で、愚かなことや、無駄なことを繰り返し行なったり、言ったりすること。 類:●馬鹿をする
・馬鹿を見る(ばかをみる) 馬鹿馬鹿しい経験をする。詰まらない目に遭う。自分が不利益を被(こうむ)ったり、損な立場になったりする。
・破顔一笑(はがんいっしょう) 顔を綻(ほころ)ばせてにっこり笑うこと。 例:「合格の報せに破顔一笑する」