−はん(さ)(han3)−
・半座を分かつ(はんざをわかつ)[=分く] 1.仏教用語。浄土で同じ蓮の台に二人一緒に座ること。 故事:「法華経−見宝塔品」 多宝仏が座の半分を釈迦に譲って、その教説の正しさを認めた。 2.転じて、自分の席を半ば人に譲ること。
・万死一生を顧みず(ばんしいっしょうをかえりみず) 生き延びる希望を持たない。決死の覚悟を決める。 出典:「史記−陳余伝」
・万事限り(ばんじかぎり) 最早(もはや)施(ほどこ)す手段がない。 類:●万事休す
・万事休す(ばんじきゅうす)[=休む] 「休す」は終わること。もう施すべき手段がなく、全て終わりである。何もかもまったく見込みがない。 類:●事ここに至る●万策尽きる 出典:「宋史−荊南高氏世家」
・万死の中に一生を得(ばんしのうちにいっしょうをう) 殆ど死ぬかと思われた危険な状態を脱して、辛うじて命が助かる。 類:●九死に一生を得る●九死一生●十死一生●万死を出でて一生に遭う ★略して「万死一生」とも<国語大辞典(小)>
・万事は夢(ばんじはゆめ) 1.この世の全てのことは夢のようだということ。この世は変わり易く、儚(はかな)いものだということ。2.全てのことはもう今はなく、一切過去のことであるということ。
・半死半生(はんしはんしょう・はんしはんじょう・はんじはんじょう) 今にも死にそうなこと。死に掛かっていること。 類:●瀕死(ひんし)
・万事万端(ばんじばんたん) 1.何から何まで全てのこと。2.考えられる手段を漏(も)れなく。
・磐石(ばんじゃく) 1.大きな岩のこと。2.非常に堅固なこと。しっかりして動かないこと。 類:●一枚岩 例:「磐石の備え」
・半鐘泥棒(はんしょうどろぼう) 火の見櫓(やぐら)に吊るした半鐘を盗めるくらい背が高い者という意味で、非常に背が高い人を罵(ののし)って呼ぶ言葉。 類:●半鐘盗人(ぬすっと)●独活の大木
・半上半下(はんじょうはんげ) どっちつかずで曖昧(あいまい)なこと。
・半畳を入れる(はんじょうをいれる)[=打つ] 1.芝居小屋などで、役者に不満や反感を持ったときに、敷いている半畳を舞台に投げる。2.転じて、他人の言動に非難、冷評、野次、茶化しなどの声を掛ける。 類:●茶々を入れる●水を注す 用例:談・当世穴穿−五「うろたへて神主禰宜のまねをするに仍而儒道から半畳を入たがる」 用例の出典:当世穴穿(とうせいあなさがし??) 談義本。・・・調査中。
・伴食(ばんしょく) 1.主客の伴(とも)をして、ご馳走になること。相伴(しょうばん)すること。 類:●陪食(ばいしょく) 2.その職や地位には就いているが、実権や実力が伴わず、他人のなすがままに任せていること。 例:「伴食大臣」「伴食宰相」
・蛮触の争い(ばんしょくのあらそい)[=戦い] 小さい料簡からつまらない争いをすることの喩え。 類:●蝸牛角上の争い 寓話:「荘子−則陽」 蝸牛(かたつむり)の左の角に位置する触氏と右の角に位置する蛮氏とが互いに地を争い戦った。
・万死を出でて一生に遭う(ばbしをいでていっしょうにあう) とても助かる見込みがなかったところを、辛うじて命が助かる。 類:●九死に一生を得る
・半信半疑(はんしんはんぎ) 半ば信じ、半ば疑うこと。真偽の判断に迷っている様子。
・万世不易(ばんせいふえき) 永久に変わらないこと。長年に亘って変わらないこと。 類:●万古不易●千古不易●万代不易●万歳不易