−はん(ら)(han9)−
・万里一条鉄(ばんりいちじょうてつ)[=一条の鉄] 仏教用語。1.万里長城の間を一条の鉄が貫通しているという意味で、全ての現象は刻々に変化しつつ、三世に亘(わた)って永遠に連なっているということ。現象は変化しても実相は永遠に不変であるということ。 出典:「人天眼目−二一」 出典:人天眼目(にんでんがんもく) 晦巖(釋)智昭編 。淳熙15年(1188)。五家の宗旨の綱要書。臨済、雲門、曹洞、仰、法眼の順に、宗派ごとに分類した。日本には、早くに伝わっており、乾元元年(1302)に和刻本がある。 2.転じて、一般的に、ものごとが絶えたり衰えたりすることなく続くことの喩え。 出典:「漢書」・「伝燈録」
・万里同風(ばんりどうふう) 広い区域に渡って同じ風が吹くという意味で、天下が統一されて、都から遠く離れた地方まで風俗が同一になること。転じて、天下が統一されて泰平であることの喩え。 類:●千里同風 出典:「漢書−終軍伝」
・万緑叢中紅一点(ばんりょくそうちゅうこういってん)[=一点の紅] 1.万緑の中にただ一輪の紅い花があって、美しく目立つこと。2.多くの男子の中に、一人だけ女性が混じっていることの喩え。 類:●紅一点 3.多くの物の中で、ただ一つだけ優れて目立っていることの喩え。 類:●異彩を放つ 出典:王安石の「詠柘榴詩」