−はら(さ)(hara3)−
・ばらす 1.一纏(まと)まりになったものをばらばらにする。壊(こわ)して散らす。また、一度成立した契約などを破棄する。 用例:洒・青楼五つ雁金−三「此そうだんはとてもの事にばらしてくんなせへ」 2.殺す。切り殺す。 用例:浄・加増曾我−一「ばらしてくれんとをっ取まはし」 3.売り払う。安く売り飛ばす。安売りする。 用例:浄・鎌倉三代記−五「差出す古草履。一つに合しばらしても二足三文」 4.芝居で、大道具などを取り払う。5.米相場で、客の注文で買った米を仲買人が自分の思惑(おもわく)で売る。6.秘密を暴(あば)く。暴露(ばくろ)する。 例:「何から何までばらしてやる」 7.釣りで、一度針に掛かった魚を逃がす。 ★「散(ばら)す」から。 用例の出典:加増曾我(かぞうそが) 浄瑠璃。近松門左衛門。宝永3年(1706)。「本領曽我」の後日談。成人した兄弟の敵討ちを描く。歌舞伎的な要素に富み、「陽気な曽我物」と評される<近松門左衛門でございーい!>