−はや(haya)−
・早いが勝ち(はやいものがち) やり方は別として、とにかく早くする方が良いということ。
・早い事(はやいこと) 1.素早く。短時間で。手っ取り早く。 例:「早いこと片付けて出掛けよう」 2.早めに。時間があまり経たないうちに。 例:「早いこと知らせておこう」
・早い所(はやいとこ・ところ) 1.素早く。2.早めに。
・早い話が(はやいはなしが)[=所が] 手っ取り早く話を進めるならば。早く言えば。手短に言えば。要するに。つまり。 例:「早い話が御破算だ」
・早い者勝ち(はやいものがち) 他人より早く来た者、先に実行した者、先に希望した者などが利益を得ること。
・早起きは三文の徳(はやおきはさんもんのとく)
・早合点(はやがてん・はやがってん) よく聞いたり調べたりしないうちに、分かったつもりになること。十分に確かめないで、勝手に承知すること。 類:●早飲み込み●早とちり 用例:浄・油地獄「是が親達の合力か。ハテ早合点な」
・早鐘を撞くよう(はやがねをつくよう)[=打つよう] 不安や驚き、緊張などのために、動悸(どうき)が激しくなることの喩え。 ★「早鐘」は、火事など、変事を知らせるために、続けざまに激しく打ち鳴らす鐘のこと。
・早かれ遅かれ(はやかれおそかれ) 早い遅いの違いはあっても。いずれ。そのうち必ず。 類:●遅かれ早かれ
・早かろう悪かろう(はやかろうわるかろう) 仕事は早いが、出来具合いは良くない。何事も、早ければ良いという訳ではないということ。
・早くも(はやくも) 1.事柄の進行が意外に早いこと。もう既に。最早(もはや)。 用例:車屋本謡曲・俊寛「早くも御覧じ付けられて候」 2.早くても。最も短時日で済むとしても。 例:「納品は早くも来月になる」 用例の出典:俊寛(しゅんかん) 謡曲。四番目物。各流。作者未詳。鬼界ケ島に流された俊寛ら3人に、都から赦免の使者が来て、康頼と成経は許され、哀願する俊寛一人は島に残される。「平家物語」による。「鬼界ケ島」。 参考:車屋本(くるまやぼん) 謡曲本。堺の車屋道悦刊行。文禄5年(1596)写。75番目の謡本。
・疾風に掛かる(はやてにかかる)・罹(かか)る 激しい相場の変動によって、予期しない損をすることの喩え。 ★「疾風」は、急に激しく吹き起こる風のこと。また、直ぐに死んでしまう疫痢(えきり)のこと<国語慣用句辞典(集)>
・早とちり(はやとちり) せっかちに判断を下して間違えること。また、早合点(はやがてん)をすること。 類:●早合点●早飲み込み 例:「早とちりして大失敗した」
・早飲み込み(はやのみこみ) 1.勉学や技芸などを、早く会得(えとく)すること。 類:●飲み込みが早い 2.よく聞いたり調べたりしないうちに、分かったつもりになること。 類:●早合点●早とちり
・歯敝れ舌存す(はやぶれしたそんす) →歯亡び舌存す 出典:「淮南子−原道訓」
・早まる(はやまる) 1.早くなる。 例:「予定が二、三日早まる」「歩みが早まる」 2.まだその時機でないのに事をする。慌てたり焦ったりして判断を誤まり、軽弾みなことをする。思慮の足りない行ないをすることにも言う。 用例:宇治拾遺−一一・八「追ふ者の、走りはやまりて、え止まりあへず」 例:「早まったことをしたもんだ」
・早耳を走らせる(はやみみをはしらせる)・走らす ものごとを素早く聞き込んで、自分勝手に考えを巡らせること。人が言うことをしっかり聞かないで、早飲み込みをし、自分勝手に理解すること。 類:●早合点
・早飯も芸の中(はやめしもげいのうち)[=内] 1.短い時間内に飯を食べることは、芸人など修行で忙しい者には必要な技(わざ)である。早飯も、芸の一つと言って良い。 類:●早飯早糞芸の中 2.空いた時間を仕事に使えるという意味では、飯を早く食べられることも、それはそれで特技の一つである。
・流行り物は廃り物(はやりものはすたりもの) 広く世間でもてはやされる流行(りゅうこう)は、一時的なもので長続きはせず、じきに顧(かえり)みられなくなる。 類:●流行り事は六十日