−へち(heti)−
・糸瓜(へちま) 1.つまらないもの、取るに足りないものの喩え。「〜もへちまもない」の形で、前の語が下らないものであることを表わす。 用例:浄・心中天の網島−中「なごりもへちまもなん共ない」 例:「権利も糸瓜もあるか」 2.気が利かないこと。生真面目(きまじめ)で野暮(やぼ)なこと。 用例:雑俳・柳多留拾遺−巻20「跡をとる手代へちまな男なり」 3.醜女(しこめ)を喩えていう言葉。
・糸瓜の皮(へちまのかわ) 1.糸瓜の外皮。2.糸瓜の外皮や種子を取り除いたあとの繊維。垢すりなどに用いた。3.取るに足りないもの、役に立たないものの喩え。 類:●糸瓜の皮の段袋●糸瓜の根
・糸瓜の皮とも思わず(へちまのかわともおもわず) つまらないものとさえ思わない。何とも思わない。 類:●屁とも思わぬ
・糸瓜野郎(へちまやろう) ぶらぶらと何もしないでいる男を罵って言う言葉。 類:●ぐうたら
・へちゃ 鼻が低いこと。男性にも使うが、特に、女性が不器量なこと。また、そのような人。 類:●鼻ぺちゃ 例:「おへちゃな娘」
・へちゃむくれ 人を罵(ののし)る言葉。特に、人の容貌を罵って言う言葉。 類:●へしむくれ●へちむくれ●へちゃもくれ ★「へしむくれ」からの転か。 ★「へし」は、押し潰すこと。「むくれ」は、罵りの意で添えたもの<国語大辞典(小)>