−ひら(hira)−
・開きが付く(ひらきがつく) 双方の間に距離ができる。二つのものの間に差ができたり、間隔が開いたりすること。
・開き直る(ひらきなおる) 1.態度を改めて真面目になる。居住まいを正しくする。また、覚悟を決めてふてぶてしい態度に変わる。 類:●居直る 用例:雑俳・柳多留−二一「なきごとをひらき直って常世いひ」 2.散会して他の場所に再び集まる。宴会の場所を変える。 用例:咄・いちのもり−浅草「十二軒茶屋にひらき直って居所へ」 用例の出典:一のもり(いちのもり) 落語(小噺)。安永4年(1775)。小噺「京の茶漬け」の原話とされる。
・平たく言う(ひらたくいう) 難しい言い回しでなく、簡単に分かり易く言う。また、俗な言い回しで言う。 用例:浄・伽羅先代萩−七「ひらたう言ばマア国賊」 用例の出典:伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ) 浄瑠璃。時代物。松貫四・高橋武兵衛・吉田角丸らの合作。天明5年(1785)。9段。安永6年(1774)の奈河亀助他の歌舞伎台本を元にしたもの。実際に起こった伊達藩のお家騒動を基に脚色されたもの。お家を乗っ取ろうと企(たくら)む仁木弾正(にきだんじょう)一派から幼い鶴千代君を守る乳母(うば)政岡(まさおか)の活躍。
・平に(ひらに) 1.事が容易(たやす)く成り立つこと。容易に。無事に。 用例:源平盛衰記−三五「直実だにも平に渡付事難かるべし」 2.そのことに一心に専念する様子を表わす。只管(ひたすら)。切に。 用例:平家−一「成親卿もひらに申されけり」 3.相手に強く願ったり、命令したりする気持ちを表わす。一心に頼む。是非(ぜひ)とも。何卒(なにとぞ)。どうか。 例:「平に御容赦下さい」 用例:東野州聞書−一「ひらに御免あるべき由」 用例の出典:東野州聞書(とうやしゅうもんじょ) 5巻。東常縁(とうのつねより=東野州)著。15世紀後半。「群書類従」和歌の部に残る。・・・詳細調査中。