−ひる(hiru)−
・昼行灯(ひるあんどん・ひるあんどう) 1.昼間に灯(とも)す行灯。2.昼間に灯してある行灯が何の用もなさないところから、ぼんやりしている人や役に立たない人の喩え。その人を嘲(あざけ)っていう言葉。 蛇足:昼行灯といえば大石内蔵助の代名詞、などとも言われる。
・昼鳶(ひるとんび) 1.昼間、人家に忍び入って、金品を掠(かす)め取る盗人。また、こそどろ。 類:●昼盗人 2.掏摸(すり)のこと。巾着(きんちゃく)切り。
・蛭に塩(ひるにしお) 蛭は塩を掛けると萎んでしまいところから、恐ろしい人や苦手な人の前に出て、恐れ縮み上がってしまうことの喩え。また、弱り込んで足腰も立たない様子。 類:●蛞蝓に塩●青菜に塩
・昼盗人(ひるぬすびと) 1.昼間、盗みを働く者。 類:●昼鳶(ひるとんび) 2.善人のような顔をして悪事を働く者。 用例:浮・武道伝来記−2「世の昼盗人とは、おのれが事なり」 用例の出典:武道伝来記(ぶどうでんらいき) 浮世草子。武家物。8巻。井原西鶴。副題、諸国敵討。貞享4年(1687)。敵討ちの様々なケースを描きながら、武家の行為と心情のありようを探った32章から成る短編小説集。多くは、西鶴が脚色・創作したもの。「諸国敵討」。
・昼鼠(ひるねずみ) 昼間現れ出る鼠という意味で、挙動が落ち着かない者を嘲(あざけ)っていう言葉。