−ひち(hiti)−
・美中に刺あり(びちゅうにしあり) 美しい花の中にも刺(とげ)はあるという意味から、美しいからといって気を許してはいけないということ。 類:●綺麗な花には刺がある
・秘中の秘(ひちゅうのひ) 幾つもある秘密の中で最も秘密にしていること。人に知られたくない大事な秘密。 例:「秘中の秘を明かす」
・飛鳥尽きて良弓蔵る(ひちょうつきてりょうきゅうかくる)[=蔵(おさ)めらる] 1.捕(とら)えるべき鳥がいなくなると、どんな良い弓でも仕舞われてしまう。敵国が滅びれば、それまで手柄(てがら)があった謀臣は邪魔にされて殺されるということ。 類:●狡兎死して走狗烹らる 2.一般に、用のある時は使われて、無用になると捨てられてしまうものの喩え。 出典:「論衡−定賢骨相」「范蠡去越、自斉遺大夫種書曰、飛鳥尽良弓蔵、狡兎死良犬烹」 ★「論衡」では、越の范蠡(はんれい)の言葉としている。 ★「史記−越王勾践世家」では『蜚鳥(ひちょう)〜』、「史記−淮陰候列伝」では『高鳥(こうちょう)〜』、「十八史略−西漢・高祖」では『飛鳥〜』としてこの句が使われている。いずれも韓信がカイ[萠+りっとう]徹(かいてつ)の言葉として引用したとする。「韓非子−内儲説・下」と「呉越春秋−夫差内伝」には、この句はない。