−ひと(は)(hito6)−
・人は一代名は末代(ひとはいちだいなはまつだい) 肉体は一代で滅びるが、良いにつけ悪いにつけ名は死後も長く残るものだ。 類:●虎は死して皮を留め人は死して名を残す●骨は朽ちても名は朽ちぬ
・人は氏より育ち(ひとはうじよりそだち) 人間にとっては、生まれた家柄よりも成長期の環境や教育の方が、人格を形成する上で大切だということ。 類:●生まれ付きより育ちが第一●氏より育ち
・人は落目が大事(ひとはおちめがだいじ) 1.零落して落目になった人に対しては冷淡になりがちだが、そんなときこそ援助してやるべきである。2.人は落ち目の時こそ自分でも慎重に行動しなくてはならない。また、将来のために努力を続けることが大事である。 類:●人は落ち目の志(こころざし)
・人は故郷を離れて貴し(ひとはこきょうをはなれてたっとし・とうとし) 故郷の人たちは、その人の生まれや成長のいきさつを知っているから、仮令(たとえ)出世してもさして感動はしない。故郷を離れてこそ成功の意義は大きいものである。 類:●預言者郷里に容れられず
・人は死して名を留む(ひとはししてなをとどむ) 人は死んでも、名声は後世まで残る。 類:●虎は死して皮を留め人は死して名を残す
・人橋を架ける(ひとはしをかける・ひとばしを〜) 1.仲人を介して申し入れる。2.続けざまに使者を出す。 用例:浮・男色大鑑−3「人橋をかけて、質に預けたる脇指もどせと催促」
・人は善悪の友による(ひとはぜんあくのともによる) 人は交友の良し悪しによって、良くも悪くもなる。
・一旗揚げる(ひとはたあげる) 新しく事業などを起こす。新しい生き方をするための新事業に取り組む。 例:「都会で一旗揚げる」
・人は互い(ひとはたがい) 人は互いに助けたり助けられたりして生きてゆくべきである。 類:●相身互い
・一肌脱ぐ(ひとはだぬぐ) 肌脱ぎになって助力する。転じて、一奮発して助力する。 類:●一肩脱ぐ
・一花咲かす(ひとはなさかす)[=咲かせる] 一時的に栄える。また、成功して得意な時代を送る。 例:「引退前に一花咲かせたい」
・人は情けの下に立つ(ひとはなさけのしたにたつ)[=下で〜] 人は互いの人情に守られて生きている。世の中は人の情に従って動いている。
・人はパンのみにて生くる者に非ず(ひとはぱんのみでいくるにあらず) 人は物質的な満足だけを唯一の目的として生きるものではない。つまり、精神的な拠り所が必要であるということ。 類:●Man cannot live by bread alone.<「英⇔日」対照・名言ことわざ辞典> 出典:「新約聖書−マタイ伝第四章」 
・人は人我は我(ひとはひとわれはわれ) 1.他人がどうあろうと、影響を受けず、気にもせず、自分の立場を貫くこと。2.他人のことには一切関わらず、自分のことだけを考えて行動すること。 類:●唯我独尊●ゴーイング・マイウェイ
・人は木石に非ず(ひとぼくせきにあらず) 木や石とは違って、人間には感動する心や喜怒哀楽の感情がある。 出典:白居易の新楽府「李夫人」
・人は見掛けに依らぬもの(ひとはみかけによらぬもの)[=似ぬもの] 人間の性質や能力は、外見からだけでは判断できない。
・人は見目より唯心(ひとはみめよりただこころ)[=心栄え] 人は外見よりも心の方が大事である。 類:●人は心が百貫目
・人は病の器(ひとはやまいのうつわ) 人は多種多様な病気に罹(かか)るものであり、まるで病の入れ物のようである。人はいつ病気に罹ってもおかしくないということ。 参考:四百四病(しひゃくしびょう)