−ひや2(hiya2)−
・百年河清を俟つ(ひゃくねんかせいをまつ) 常に濁っている黄河の水が澄むのを待つように、いつまで待っても実現の宛てがないこと。また、それを待つこと。 類:●河清を俟つ●百年黄河の澄むを俟つ 出典:「春秋左氏伝−襄公八年」
・百年の計(ひゃくねんのけい) 「百年」は長い年月の喩え。遠い将来を見通した考え。
・百年の恋も一時に冷める(ひゃくねんのこいもいちじにさめる)[=一遍に〜] 1.相手の欠点などを見聞きしたため、長い間抱いてきた愛情が一遍に冷める。また、一般に、熱意が急に失せてしまうこと。2.転じて、長い間熱中していたものごとに、急に興味を失うこと。
・百年の不作(ひゃくねんのふさく) 一生の失敗。取り返しのつかない大失敗。特に、良くない妻のことを指して言う。 類:●一代(一生)の不覚 例:「悪妻は百年の不作」
・百年早い(ひゃくねんはやい) 相手に、分を弁(わきま)えろと窘(たしな)めて言う言葉。 類:●鏡を見て物を言え 例:「私に意見するなど百年早い」
・百年目(ひゃくねんめ) 1.あるときから数えて百年目の年。2.滅多にない好機や好運。3.命運が窮(きわ)まるとき。どうにもならない運命の瞬間。主に、悪事が露顕したときなどに使う。 類:●運の尽き 例:「ここで会ったが百年目」
・百聞は一見に如かず(ひゃくぶんはいっけんにしかず)
・百も承知(ひゃくもしょうち) 十分に承知していること。 例:「無理難題なのは百も承知」
・百も承知二百も合点(ひゃくもしょうちにひゃくもがってん) 百も二百もたくさんのことを承知しているという意味で、十分に分かっているということ。 ★「百も承知」の下に調子よくいいかけた語<大辞林(三)>
・百薬の長(ひゃくやくのちょう) 数多(あまた)ある薬の中でも、最上のもの。酒のこと。酒を誉めていう言葉。 出典:「漢書−食貨志下」 例:「酒は百薬の長」
・百様を知って一様を知らず(ひゃくようをしっていちようをしらず) 1.色々の事に亘って広く知ってはいるが、その中のただ一つをも本当には理解していない。2.多方面に亘って広く知っているが、ただ一つ知らないことがある。博識であるが、行き届かない所がある。
・百里の道も一足から(ひゃくりのみちもひとあしから) 遠い所へ行くにも先ず一歩から始まる。大きなものごとをするとき、初めの第一歩が大事であるということ。 類:●千里の行も一歩から
・百里を行く者は九十を半ばとす(ひゃくりをいくものはきゅうじゅうをなかばとす)[=九十里を〜] 百里の道を行くとしたら、90里を半分の地点だと意識するべきである。何事も終わりの間際が最も困難であるから、9分通りの所を半分と心得て、最後まで緊張して行なうべきであるということ。 出典:「戦国策−秦策・武王」
・百花斉放(ひゃっかせいほう) 種々の花が一斉に咲き揃うという意味から、科学・文化・芸術活動が、自由・活発に行なわれること。 ★一九五六年に中華人民共和国が国民に対して「百家争鳴」とともに唱えたスローガン<学研漢和大字典> 参考:百家争鳴
・百家争鳴(ひゃっかそうめい) 多くの学者や論客(ろんかく)が、自由に自説を発表し、自由に論争すること。 ★中国で、一九五六年「百花斉放(ひやつかせいほう)」と併称して科学・文化・芸術発展の方針として提唱された<広辞苑第四版(岩)>
・百花の魁(ひゃっかのさきがけ) 1.春(旧暦の1月)になって咲く様々な花の中で、最も先に咲く花という意味で、梅の花のこと。 2.転じて、次々と優れた業績が出たり、偉大な人物が現れたりする時期に、その先駆となること。
・百花繚乱(ひゃっかりょうらん) 1.種々の花が彩(いろど)り美しく咲き乱れること。 2.比喩的に、優れた業績や人物などが一時期にたくさん現れること。また、優秀な人材や美女などが一箇所に集まっている様子。 類:●黄金時代 ★日本では、多く元禄の時代を喩える。
・百貫の形に笠一蓋(ひゃっかんのかたにかさいっかい)[=代わりに〜] 百貫の貸し金に対する抵当が僅(わず)かに笠一つだけということで、損得の勘定が甚(はなは)だしく隔(へだ)たっており、釣り合わないことの喩え。
・百貫の鷹も放さねば知れず(ひゃっかんのたかもはなさねばしれず) 大金で買った鷹も、実際に放って鳥を捕らえさせてみなければ、その良否が分からない。実際に使ってみて初めて物の真価が分かるということ。 類:●馬には乗ってみよ人には添うてみよ
・百鬼夜行(ひゃっきやこう・やぎょう) 1.色々な妖怪が列をなして夜歩くこと。 ★中古から中世の迷信<大辞林(三)> 2.たくさんの人々が徒党を組んで、奇怪な行動をすること。主に、得体の知れない者たちの振る舞いに付いて使う。 例:「百鬼夜行する乱世」
・百発百中(ひゃっぱつひゃくちゅう) 1.矢や銃弾が、発射すると必ず命中すること。2.転じて、計画や予想などが、全て思惑通りに運ぶこと。
・百歩譲って(ひゃっぽゆずって) 嫌々ではあるが、相手の主張を受け入れるとして。自分の考えの根本は変えないという意思を含む。 例:「百歩譲って最初の条件は認めよう」
・冷や飯食い(ひやめしぐい)[=食らい] 1.寄食する人。 類:●居候 2.江戸時代、家督を相続しない次男以下の男のこと。3.冷遇されている人。
・冷や飯にする(ひやめしにする) 1.炊いた飯を放っておいて冷たくしてしまうこと。転じて、人に対して冷たい態度を取ること。2.芝居に失敗した役者を辞(や)めさせること。
・冷や飯を食う(ひやめしをくう) 1.冷えた飯を食う。2.居候(いそうろう)をする。 ★寄食者は、家人が食べ終わった後に冷めた食事を取るところから。 3.冷遇される。 例:「長い間冷や飯を食わされてきた」