−ひよ(ん)(hiyon)−
・ひょんな 予期に反して起こった、不都合なことや異様なことである。 1.思い掛けない。意外な。 用例:日葡辞書「ヒョンナコトヲユウ」 例:「ひょんなことで知り合った」 ★「凶」の唐宋音からとする説がある<国語大辞典(小)> ★
安原貞室の『片言−巻五』には「ひょん」は元々は木の名前だとある。ヤドリギを指す「ホヨ」や「ヒョウ」がそれで、その不思議さがやがて「意外な」「妙な」「突飛な」という意味でも使われたとする。また、新井白蛾『闇の曙』寛政元年(1765)には、「世俗の悪き事は何にかぎらずヒヨンなことゝいふ。是は凶の字の唐音ヒヨンなるを和語に用ゐ来れり」とある。
2.ちょっとした。妙な。また、他人に知られたくない深い間柄に。 例:「ひょんな仲になる」 3.とんでもない。 例:「ひょんなことにならなければ良いけど」