−ほん(hon)−
・本意ない(ほんいない・ほいない) 1.本来の意思の通りでない。不本意である。2.実際に望んでいる通りではない。期待外れである。
・本気にする(ほんきにする) 真実であると信じる。 類:●本当にする●真(ま)に受ける 例:「冗談を本気にする」
・本気になる(ほんきになる) 真剣になる。 例:「遊び半分で始めたことに本気になる」
・盆暗(ぼんくら) 頭の回転が鈍く、ぼんやりしていること。また、そのような人。 類:●虚(うつ)け者●愚か者 ★もと賭博(とばく)の語で、盆上の勝負に暗い意<国語大辞典(小)>
・本家本元(ほんけほんもと) 一番大元の家、または人。「本家」を強調した言葉。
・本腰を入れる(ほんごしをいれる)[=据(す)える] 真剣になってものごとに取り組む。本気になる。 類:●腰を入れる ★「本腰」は、「本式の腰構え」の意味。
・ぽんこつ 俗語。(1は明治初期。2・3は昭和30年代という。) 1.拳骨(げんこつ)で殴(なぐ)ること。また、殴って殺すこと。 用例:安愚楽鍋「四足を杭へ結ひつけられてぽんこつをきめられてヨ」 2.自動車の解体。転じて、中古の壊(こわ)れかかった自動車。一般に、老朽化して廃品同様になった物も指して言う。 例:「まだあのぽんこつに乗っているのか」 ★ぽんとげんこつでたたくことから<学研国語大辞典> ★もと、金槌の意ともげんこつの意ともいう<広辞苑第四版(岩)> 3.年老いて使い物にならなくなった者。 類:●老い耄れ●がたが来た
・本初子午線(ほんしょしごせん・ほんじょ〜) 「本初」は、始め・元のこと。経度や時刻の基準となる子午線。「グリニッジ子午線」のこと。
・奔走子(ほんそご・ほんぞこ) 親が走り回ってその子の世話をするという意味で、この上なく愛する子供のこと。 類:●秘蔵子●奔走(ほんそ)の子
・本当のところ(ほんとうのところ・ほんとの〜) 偽りでないところ。見せ掛けでないところ。実際のところ。 類:●実際の所●全くの所
・盆と正月が一緒に来たよう(ぼんとしょうがつがいっしょにきたよう) 1.非常に忙しいことの喩え。2.嬉しいことが重なること。幸運が重なることの喩え。 ★昔の商家で、奉公人が暇をもらえるのが、盆と正月だったことによる。
・本音を吐く(ほんねをはく) 1.心から信じている本当の考えを言葉で表わす。2.包み隠さずに真実の気持ちを述べる。本心を言う。 類:●本音を吹く
・煩悩あれば菩提あり(ぼんのうあればぼだいあり) 迷いがあって初めて悟りもある。迷わない人は悟りに到達することはありえない。
・煩悩即菩提(ぼんのうそくぼだい) 仏教用語。煩悩の本体は真実真如に外ならないから、煩悩と菩提とは表裏一体であり、別々に離れたものではないということ。
・煩悩の垢(ぼんのうのあか) 絶ち難い煩悩を、体に生じる垢に喩えて言った言葉。
・煩悩の犬(ぼんのうのいぬ) 煩悩が人に付き纏うことを、纏い付いて離れない犬に喩えて言った言葉。
・煩悩の犬は追えども去らず(ぼんのうのいぬはおえどもさらず)[=打てども〜] 煩悩は、人に付き纏う犬のように、心から離れない。煩悩は払っても払っても生じるということ。
・本の虫(ほんのむし) 1.蔵書・古本など、書籍に付く虫。2.読書が好きな人の喩え。 類:●読書家●活字中毒 例:「子供の頃から本の虫だった」
・ぼんぼん 良家の子息。若旦那。現代では、半(なか)ば蔑(さげす)んでも言う。 類:●ぼん●ぼんち 例:「ええとこのボンボン」 ★もと京阪地区の言葉。北陸地方などでも言った。 ★現在では、一般化している。
・本末転倒(ほんまつてんとう) 根本の大切な事と、枝葉のつまらない事とを取り違えること。
・本屋学問(ほんやがくもん) 書名だけは知っているが内容についてはまったく知らない、上辺だけの知識を嘲(あざけ)っていう言葉。 類:●外題学問
・本来の面目(ほんらいのめんもく) 仏教用語。衆生(しゅじょう)が本来持っている、人為をまったく加えない心性。自分の本来の姿。真実の自己。禅の極致とされる。 類:●真面目(しんめんもく) ★禅宗で用いる語<大辞林(三)>
・本来成仏(ほんらいじょうぶつ) 仏教用語。煩悩即菩薩、衆生即仏とすれば、衆生も本来、仏であるということ。万物一如の見地に立てば、衆生(しゅじよう)も仏も同じで、衆生もそのままが仏であるということ。
・本来無一物(ほんらいむいちもつ・むいちぶつ) 仏教用語。存在する物は、本来すべて空(くう)であるから、我が物として執着すべきものは何一つない筈だということ。一切のものから自由になった心境。 ★禅宗で用いる語<大辞林(三)>
・盆を覆す(ぼんをくつがえす)[=傾(かたむ)ける] 激しく雨が降る様子。 類:●バケツを引っ繰り返したような
・盆を敷く(ぼんをしく)[=ひく] 1.盆茣蓙(ござ)を敷くということで、賭場を開帳すること。2.自分の家を持つ。独立して自分の店を持つ。 ★江戸時代、芝居仲間の間で用いられた言葉<国語大辞典(小)>