−ほと(hoto)−
・程がある(ほどがある) ものごとには、何事にも程度がある。程度や限度を越えている場合に、非難して、または窘(たしな)めて言う。 例:「人を虚仮にするのにも程がある」
・仏臭い(ほとけくさい) 仏教的な雰囲気が感じられる。僧侶のような感じがする。 類:●坊主臭い●抹香臭い 用例:浮・元禄大平記−六「聖徳太子、仏臭くて」
・仏作って魂入れず(ほとけつくってたましいいれず)
・仏に成る(ほとけになる) 1.仏陀(ぶっだ)になるという意味で、死ぬこと。 類:●お陀仏●空の煙(けぶり)になる●紙一枚の主となる 2.悟りを開く。3.この現実から遊離するという意味から、男女が性交によって悦楽の境地に入ること。
・仏の顔も三度(ほとけのかおもさんど)
・仏の光より金の光(ほとけのひかりよりかねのひかり) 人の心は、仏の教えより金の力に惹かれ易いということの喩え。人の心は金の力に左右され易い。
・仏の目を抜く(ほとけのめをぬく・まなこをぬく) 利欲のために仏像の目をも抜き取る。神仏をも騙して悪事を働く。
・仏の椀(ほとけのわん)[=御器(ごき)] 仏に供える椀は銅製であったところから、「金椀(かなわん)」に「敵わん」を掛けた洒落(しゃれ)。
・仏も本は凡夫なり(ほとけももとはぼんぶなり)[=昔は〜] 釈迦も初めは煩悩ある凡人だったが、修行の末に悟りを開いた。だから、誰でも修行を積めば仏になることができる。
・程こそありけれ(ほどこそありけれ)[=あれ] 〜するや否や。〜するとすぐに。 用例:平家−一「只法に任せよと云ふほどこそありけれ、寺僧どもは国がたの者を追出せむとす」 ★「〜する時間は一応あったものの」の意<国語大辞典(小)>
・熱りが冷める(ほとぼりがさめる) 「熱り」は冷め切らないで残っている熱のこと。 1.余熱が冷めること。また、高まった興奮が収まること。 例:「感激の熱りが冷め遣らぬ」 2.転じて、事件などに対する世間の噂や関心がなくなること。 例:「ほとぼりが冷めるまで外国に隠れていろ」 ★「熱(ほとお)る」が名詞化した「熱(ほとお)り」から。