−ふみ(humi)−
・踏み込む(ふみこむ) 1.踏んで中に入る。穴や溝に落ちる。 用例:大鏡−二「いとあしき泥をふみこみて候つれば」 例:「泥沼に踏み込む」 2.足を踏み出して勢いよく前へ進む。相手に近付く。 用例:浄・烏帽子折−名尽し「ふみこんで一討に遊ばせ」 3.足を踏み出して中へ入る。進んで行ってある場所に入る。4.ものごとの奥深くまで入り込む。ものごとの核心・本質などを考慮する。 例:「作者の人格にまで踏み込んだ解釈」 5.無断で入り込む。強引に入り込む。 用例:評判・色道大鏡−四「たとひなじみの人これへふみこみ給とも」 例:「刑事が踏み込む」 6.強く踏む。深く踏む。 例:「アクセルを踏み込む」
・踏み倒す(ふみたおす) 1.踏んで倒す。 例:「暴れ馬に柵を踏み倒された」 2.代金や借金を払わないままにしてしまう。 例:「借金を踏み倒す」
・文の道(ふみにみち) 学問の道。文学の道。作詞や作文の法。
・文は遣りたし書く手は持たず(ふみはやりたしかくてはもたず)[=我が身は書かず] 字が書けないために恋文を書き送ることができず、だからといって、恥ずかしくて代筆を頼む訳にもいかない。無筆の遊女の嘆きを言った言葉。