−ふね(hune)−
・舟が座る(ふねがすわる) 1.船が水から上げられて陸に置かれる。また、座礁(ざしょう)する。2.客が、腰を据えてしまって中々帰らないことの喩え。 用例:浄・お初天神記「揚詰の大だいじん、お舟が座つた」 用例の出典:お初天神記(おはつてんじんき) 浄瑠璃。享保18年(1733)。→曽根崎心中 ? 参考:天神記
・舟に刻して剣を求む(ふねにこくしてけんをもとむ)
・船に懲りて輿を忌む(ふねにこりてこしをいむ) 船酔いに懲りて、輿に乗るのさえ嫌がる。一度しでかした失敗に懲りて、必要以上の用心をすること。 類:●羹に懲りて膾を吹く●蛇に噛まれて朽ち縄に怖じる●火傷火に怖じる●呉牛月に喘ぐ 反:■火傷火に懲りず
・船は帆で持つ帆は風で持つ(ふねはほでもつほはかぜでもつ) ものごとはそれぞれ他に依存しており、助け合って役に立つものだということ。人も同様で、助け合っていくべきだということ。 類:●船は帆任せ帆は風任せ
・船は帆任せ帆は風任せ(ふねはほまかせほはかぜまかせ) 1.船の進む方向は帆の向くままに、帆の向きは風の吹くままに任せるべきである。成り行きに任(まか)せてものごとを行なうことの喩え。自分の思い通りにならない事柄は、先を案じるよりも、自然の成り行きに任せておけば結構上手く運ぶものだということ。 類:●明日は明日の風が吹く 2.ものごとはそれぞれ他に依存しており、助け合って役に立つものだということ。同様に、人は助け合っていくべきだということ。 類:●船は帆で持つ帆は風で持つ
・舟を漕ぐ(ふねをこぐ) 居眠りをする。 例:「縁側で舟を漕いでいる」 ★頭が前後に揺れて、船をこぐのに似ているところからいう<国語大辞典(小)>