−ふて(hute)−
・太え(ふてえ) → 太い
・筆が荒れる(ふでがあれる) 文章が乱れる。文章が雑になる。
・筆が滑る(ふでがすべる) 書いてはいけないことや、書かなくても良い余計なことを、うっかり書いてしまう。
・筆が立つ(ふでがたつ) 文章を書くのが上手である。
・筆が回る(ふでがまわる) 文章を書くときに、筆がすらすらと動く。思うように文章が書ける。
・不貞腐れる(ふてくされる) 不平や不満のため、反抗的な態度をしたり、自棄(やけ)を起こしたりする。また、どうとでもなれと、捨て鉢(ばち)な態度を取る。 類:●自暴自棄 ★「ふて」は動詞「ふてる」の連用形。「不貞」とも書くが当て字<国語大辞典(小)>
・筆に任す(ふでにまかす)・任せる 筆の動きに任せるという意味で、文章を、筆の勢いに乗って思い付くままに書いていく様子。
・筆の海(ふでのうみ) 「筆海(ひっかい)」の訓読み。 1.書き記したもの。詩文や文章。また、書いたものが多いことの喩え。2.硯(すずり)の異称。
・筆の尻取る(ふでのしりとる) 書道などを、手を取って指導する。詩歌文章などを添削して教える。
・筆の荒び(ふでのすさび)[=遊(すさ)び・荒(すさ)み] 興に任せて書くこと。心の慰みに書くこと。また、その書。
・筆の立ち所(ふでのたちど)[=立て所(ど)] 1.紙の上に筆を下ろして、字を書いている場所。2.筆の運び。
・筆の立ち所も知らず(ふでのたちどもしらず) 嘆きや悲しみのために、字が乱れている様子。
・筆の流れ(ふでのながれ) 筆の運び具合い。 類:●筆勢
・筆の運び(ふでのはこび) 文字の書きよう。筆の使い方。 類:●運筆●筆使い
・筆の林(ふでのはやし) 書いた詩文が多いこと。 類:●文林●詞林●詩林
・筆の道(ふでのみち) 書道。文字の書き方や、その修行の道程。
・筆を入れる(ふでをいれる) 添削(てんさく)する。詩文を直す。
・筆を擱く(ふでをおく)[=置く] 文章を書き終える。また、書くのを止(や)める。 類:●擱筆(かくひつ) 反:■起筆■筆を起こす
・筆を起こす(ふでをおこす) 書き始める。 類:●筆を下ろす
・筆を折る(ふでをおる) 作家などが、書くことを止(や)める。筆を絶(た)つ。 類:●筆を絶つ●筆を捨てる●ペンを折る
・筆を下ろす(ふでをおろす) 1.新しい筆を初めて使う。2.文字や絵を、書き(描き)始める。 類:●筆を起こす●筆を下(くだ)す●筆を落とす 3.俗語で、男子が初めて童貞(どうてい)を破ること。 類:●女を知る
・筆を下す(ふでをくだす)[=落とす] 文字や絵を、書き始める。
・筆を加える(ふでをくわえる) 1.書き加える。 類:●加筆する 2.書き足して文章を直す。添削(てんさく)する。 類:●筆を入れる●朱を入れる
・筆を染める(ふでをそえる) 1.筆に墨を含ませる。 用例:平家−6「冥官(みようかん)筆を染めて、一々に是を書く」 2.執筆に取り掛かる。また、初めて書く。 例:「小説に筆を染める」
・筆を断つ(ふでをたつ) 小説家などが、文筆活動を止(や)める。 類:●筆を折る●筆を捨てる●ペンを折る
・筆を尽くす(ふでをつくす) 持っている能力を全部使って書く。全力を費(ついや)して書く。
・筆を執る(ふでをとる) 筆を手に持つ。絵や文章を書く。執筆する。 類:●ペンを執る
・筆を投げる(ふでをなげる)[=投(とう)ずる] 書くことを途中で止める。
・筆を拭う(ふでをぬぐう) 文章を書くことを、そこで止める。
・筆を馳す(ふでをはす)[=走らせる・舞(ま)わす] 1.すらすらと文章を書く。2.走り書きをする。
・筆を揮う(ふでをふるう) 1.書や絵画を書く。2.揮毫(きごう)する
・筆を弄す(ふでをろうす) 筆を好きなように操(あやつ)り弄(もてあそ)ぶ。真実や事実を曲げて自分勝手に書く。面白半分に書く。