−いき(さ)(iki3)−
・経緯(いきさつ) 1.事件の経過。事の成り行き。プロセス。 例:「さっぱりいきさつがわからない」 2.ものごとの込み入った内部事情。 例:●いざこざ●子細 用例:伎・油商人廓話−二幕「盆の上で百両のいきさつ」 用例の出典:油商人廓話(あぶらしょうにんくるわばなし) 歌舞伎。落語の油屋与兵衛を元にしている。・・・調査中。 参考:油屋与兵衛(あぶらやよへえ) 落語。「油」とも。寛政元年(1789)、に江戸から上阪した浄瑠璃作者・芝屋司叟が、中国明代の『今古奇観』の「売油郎」を翻案したもの。歌舞伎に移入されて「油商人廓話」となり、先代延若の当たり役となった。
・生き地獄(いきじごく) 生きながらにして、まるで地獄に落ちたような苦しみを経験させられること。
・生き死にの海(いきしにのうみ)[=二つの海] 1.この世を海に喩えて、生死流転を繰り返す迷いの世界。 用例:万葉−3849「生死之二海(いきしにのふたつのうみ)を厭はしみ」 2.生きるか死ぬかの大事の瀬戸際。生死の分かれ目。 類:●生生流転●生死(しょうじ)の海 用例の出典:万葉集(まんようしゅう) 現存最古の和歌集。20巻。勅撰説もある巻1、2を核として巻16までが付加され、それに巻17以下の、大伴家持の歌日記的体裁の四巻が加えられている。現存の形に近いものに最後にまとめたのは大伴家持、成立は奈良時代の末頃(780年前後か)とされる。所収歌の歌体は短歌が大部分で、長歌、旋頭歌、仏足石歌、連歌を含む。歌数は約4500首。他に漢詩文が数編ある。歌の内容による分類は巻によって違うが、雑歌(ぞうか)、相聞(そうもん)、挽歌(ばんか)の三分類を基調とする。作者層は、天皇、皇族、貴族、官人、防人(さきもり)、遊女、乞食者(ほがいびと)などと広く、東国民謡ともいわれる東歌(あずまうた)などもある。5世紀初頭の仁徳天皇時代から淳仁天皇の天平宝字3年(759)までの時代の歌を収める。代表的歌人は、額田王、柿本人麻呂、高市黒人、山部赤人、山上憶良、高橋虫麻呂、大伴旅人、大伴家持など。 ★万(よろず)の世(葉)に伝えらるべき集、万の言葉または歌を集めた集の意などといわれる<国語大辞典(小)>
・生き字引き(いきじびき) 知識が広く、辞書のように、ものごとを何でも良く知っている人。企業や団体にあって、先例、規則、由来などに精通していて、それらに関し、即座に何でも答えられるような人。 類:●walking
dictionary
・意気消沈(いきしょうちん) 元気をなくして、しょげること。意気込みが衰えること。 類:●意気阻喪(そそう) 反:■意気軒昂(けんこう)■意気揚揚■意気衝天
・意気衝天(いきしょうてん) 意気込みが、天を突くほどに盛んな様子。 例:「意気衝天の勢い」
・生き証文(いきじょうもん) 証人。
・行き過ぎ(いきすぎ・ゆきすぎ) 1.通り過ぎること。目的の所より先へ行くこと。 2.度を越すこと。 例:「そこまで言うのは行き過ぎだ」 3.知ったか振りをすること。矢鱈(やたら)と通人振ること。また、出しゃばること。 用例:洒・南閨雑話「うぬぼれのいきすぎなやつ」 用例の出典:南閨雑話(なんけいざつわ) 洒落本。夢中散人(寝言先生)。安永2年(1773)。・・・詳細調査中。
・息筋張る(いきすじはる) 力を入れて顔に筋を出すという意味から、精を出してものごとをする。また、力のありそうな様子をして見せる。 類:●熱(いき)り立つ
・息急き切る(いきせききる) 大層急いではあはあと息を吐く。 類:●息を弾ませる
・意気阻喪(いきそそう) 意気込みが挫(くじ)けて弱まること。元気を失うこと。 類:●意気消沈