−いく(iku)−
・戦に花を散らす(いくさにはなをちらす) 戦場で目覚ましい活躍をする。
・戦見て矢を矧ぐ(いくさみてやをはぐ) 戦いが始まってから矢を作るということから、事が始まってから、慌ててその準備に取り掛かることの喩え。 類:●泥棒を見て縄を綯う
・意気地がない(いくじがない) 1.気力がない。 用例:滑・浮世風呂−二「次男だからいくぢはねへ」 2.だらしない。締まりがない。 用例:滑・浮世風呂−二「いくぢもねへ結びやう」
・意気地無し(いくじなし) 無気力で役に立たないこと。締まりがなく、ぐうたらなこと。また、そういう人。 ★形容詞「いくじなし」の名詞化<国語大辞典(小)>
・兎口も靨(いぐちもえくぼ) 愛していると、兎口も靨に見えるという意味で、贔屓目(ひいきめ)で見れば、相手の短所さえ長所に見えるということ。 類:●痘痕も靨
・異口同音(いくどうおん) 口を揃えて同じことを言う。多くの人の意見が一致する。 用例:本朝文粋−一三「異口同音、讚嘆如来相好」 出典:観普賢経(かんふげんきょう) 大乗経典の一つ。1巻。曇摩蜜多が元嘉18年までに漢訳。法華三部経の結経とされ、普賢菩薩を観ずる方法と六根の罪を懺悔する法、及びその功徳が中心内容。「普賢観経」「観普賢菩薩行法経」。 用例の出典:本朝文粋(ほんちょうもんずい) 漢詩文集。14巻。藤原明衡撰。11世紀半ばごろの成立。嵯峨天皇から後一条天皇時代までの詩文427編を、「文選(もんぜん)」の体裁にならって39項に分類して収める。詩は少なく、奏状・表・序が豊富で願文・諷誦(ふうじゅ)文などをも含む。主な作者は、大江匡衡・大江朝綱・菅原文時・紀長谷雄・菅原道真・源順(したごう)・大江以言(もちとき)・兼明親王・都良香・紀斉名(ただな)など。
・幾久しい(いくひさしい) いつまでも久しい。例:「幾久しく願います」 類:●行く末長い ★将来の時間の経過にいうことが多いが、古くは、遠く隔たった昔の意に用いることもある。近代では、結婚や御目見えなどの時の挨拶の中で、連用形を副詞的に使うことが多い<国語大辞典(小)>