−いし2(isi2)−
意志薄弱(いしはくじゃく) 意志の力が弱く、我慢強さに欠ける人。また、他からの煽(おだ)てに乗り易く、自分独自の決断を下せない人。 例:「意志薄弱なので煙草がやめられない」 類:●優柔不断 反:■意志強固
石橋を叩いて渡る(いしばしをたたいてわたる)
石部金吉(いしべきんきち) 石と金という二つの堅いものを並べた擬人名。道徳的に堅固で、金銭や女色に心を迷わされない人。また、生真面目過ぎて、融通の利かない人。 類:●木仏金仏石仏
石部金吉金兜(いしべきんきちかなかぶと) 石部金吉に金(かね)の兜を被せたような人のことで、極端な堅物(かたぶつ)のこと。
いじましい 1.けちくさい。せせこましい。意地汚い。  用例:随・皇都午睡−三「上り湯は夕方ならではなくいぢましく思わる」  2.じれったい。歯痒い。
石もて追われる(いしもておわれる) 野良犬がされるように、石を投げつけられて追い出される。罪を犯したり、迫害されたりして、その集団から追放される。
医者が手放しゃ坊主が拾う(いしゃがてばなしゃぼうずがひろう) 医者が見放すと、次は坊主が面倒を見る。生死の境にある重病人を喩えて言う。 類:●医者が取るか坊主が取るか●医者が取らなきゃ坊主が取る
医者が取るか坊主が取るか(いしゃがとるかぼうずがとるか) 1.医者が面倒を見るか坊主が見るか、どちらとも言えない。生死の境にある重病人を指して言う。 類:●医者が手放しゃ坊主が拾う 2.病気になれば医者に金を取られ、死ねば僧侶が金を取る。病気や死には金が掛かるということ。 類:●医者が取らにゃ坊主が取る
医者智者福者(いしゃちしゃふくしゃ) 1.友達として有益な人。2.この世で尊重すべき人。 出典:「徒然草−117段」「よき友三つあり、一には物くるる友、二にはくすし、三には智恵ある友」
医者と味噌は古いほど良い(いしゃとみそはふるいほどいい) 医者は経験を積むほど治療が上手になり、味噌は年月が経つほど熟成して味が出るということ。なにごとにつけ、年月を経ているものは貴重だという喩え。 類:●医者と唐茄子は年寄るほど良い●医者と坊主は年寄りが良い●医者坊主南瓜
医者の玄関構え(いしゃのげんかんがまえ) 医者は玄関を立派に構え、履き物を並べて、いかにも繁昌しているように見せるというところから、外観ばかりを飾り立てること。
医者の只今(いしゃのただいま) 医者は往診の時、すぐ行くと言っても、なかなか来ないところから、あてにならないことのたとえ。 類:●問屋の只今●蕎麦屋の出前●紺屋の明後日
医者の不養生(いしゃのふようじょう)
意趣返し(いしゅがえし) 恨みを返すこと。 類:●意趣晴らし●仕返し
以升量石(いしょうりょうこく) 小さいものを基準にして大きいものを量ろうとすると誤差が生じるので、正確が期せないということ。小人物の狭い心では大人物の心中は理解できないこと。 類:●升を以って石を量る
意匠を凝らす(いしょうをこらす) 絵画、詩文、デザインなどで、面白い工夫や考案を巡らす。 類:●考案を巡らす
衣食足りて礼節を知る(いしょくたりてれいせつをしる)[=栄辱(えいじょく)を〜] 生活に事欠かなくなって初めて、人は礼儀に心を向ける余裕ができるものだということ。 出典:「管子−牧民」「倉廩実則知礼節、衣食足則知栄辱」 ★本来は「衣食足りて栄辱を知る」。
いじらしい 自分より若い者や能力が劣っている者などに対して抱く感情で、心や様子、行動などが痛々しく同情される様子であるということ。健気(けなげ)で、労(いたわ)しい。 用例:浮・好色万金丹−二「禿は人間の種ならぬぞいぢらしき」 用例:浄・傾城阿波の鳴門−八「おお道理ぢゃ、可愛やいぢらしやと、我を忘れて抱き付き」
石を抱きて淵に入る(いしをいだきてふちにいる・はいる)[=臨(のぞ)む] 石を抱いて川の深みに入れば、沈んで溺(おぼ)れてしまう。無闇(むやみ)に危険を冒(おか)すこと。意味なく命を失ったり、災難を招いたりすることの喩え。 類:●薪を負いて火中に入る 用例:武田信玄「合戦に三者なくして大将の石を抱いて淵に入るなり」 出典:「韓詩外伝−三」「夫負石而赴河、行之難為者也、而申徒狄能之、君子不貴者、非礼義之中也」
意地を張る(いじをはる) 自分の考えを飽くまでも押し通そうとする。 類:●強情を張る
石をもて水に投ずるが如し(いしをもてみずにとうずるがごとし) 1.石を水に投げ入れると、逆らわず中へ入っていくことから、言説などが良く受け入れられることの喩え。 反:■水をもて石に投ずるが如し 出典:「文選−李康・運命論」「其言也、如以石投水、莫之逆也」、翰注に「以堅投柔、其勢必入、故不逆也」とある。 2.常人には難しいことも、達人には容易であるということの喩え。 出典:「列子−説符」「若以石投水、如何、孔子曰、呉之善没者、能取之」
以心伝心(いしんでんしん) 1.仏教用語。言語では言い表わせない悟りや真理を、心から心へと伝えること。主として禅家で用いる。2. 無言のうちに心が互いに通じ合うこと。 類:●言わず語らず
異心を挟む(いしんをはさむ・さしはさむ) 裏切りの気持ちが生じる。謀反(むほん)を企(たくら)む。 類:●二心(ふたごころ)を抱く