−いつ(か2)(itu2-2)−
・一花開けて天下の春(いっけあけててんがのはる)[=四方(よも)の春] 僅かな花が開くのを見て、春の訪れを知る。ものの兆しを見て全体を知る。 類:●一葉落ちて天下の秋を知る
・一鶏鳴けば万鶏歌う(いっけいなけばばんけいうたう) 1羽の鶏が鳴くと、周りにいる鶏も釣られて鳴き始める。群集は暗示に掛かりやすいものだということの喩え。 類:●付和雷同●一犬形に吠ゆれば百犬声に吠ゆ
・一犬形に吠ゆれば百犬声に吠ゆ(いっけんかたちにほゆればひゃっけんこえにほゆ) 一匹の犬が物の形を見て吠え出すと、百匹の犬がその声を聞いて皆吠え出すという意味から、一人が好い加減なことを言い出すと、世間の多くの人々は、それを本当の事として広めてしまう。 類:●一人虚を伝うれば万人実を伝う 出典:潜夫論(せんぷろん) 論書・史書。中国・後漢。王符(おうふ)。10巻35篇。<気>を万物の根源と論じ、農業や養蚕を富国の基と説いた。王符は当時の政治を批判し、世を厭い生涯官吏にはならなかった。「潜夫」はそれを意味する。後に、この論の半分が正史の「後漢書」に引用転載された。
・一見旧の如し(いっけんきゅうのごとし) 一度会っただけで、意気投合して旧知のように親しくなること。
・一犬虚を吠ゆれば万犬実に伝う(いっけんきょにほゆればばんけんじつにつたう) 一匹の犬が物の形を見て吠え出すと、百匹の犬がその声を聞いて皆吠え出すという意味から、一人が好い加減なことを言い出すと、世間の多くの人々は、それを本当の事として広めてしまう。 類:●一犬形に吠ゆれば百犬声に吠ゆ●一人虚を伝うれば万人実を伝う 出典:「潜夫論−賢難」 ★「万犬」が「十犬」「千犬」など、また、「実に伝う」が「実にほゆる」「実を伝う」などさまざまな形に表現される<国語大辞典(小)>
・一口に出ずるが如し(いっこうにいずるがごとし) 大勢の人の言葉が、まるで一人の口から出たように同じである。
・一口両舌(いっこうりょうぜつ) 前に言ったことと後で言ったこととが違う。 類:●二枚舌
・一弧裘三十年(いっこきゅうさんじゅうねん) 極めて倹約なことの喩え。 故事:「礼記‐檀弓・下」 春秋時代、斉の晏子(あんし)が一枚の狐の皮衣を三〇年も着た。
・一国一城の主(いっこくいちじょうのあるじ・ぬし) 一国、または一城を領有している人という意味から、他人からの援助や干渉を受けずに、独立している者。一戸建て住宅に住む家族の長を指しても使う。
・一国一人を以って興り、一人を以って亡ぶ(いっこくいちにんをもっておこり、いちにんをもってほろぶ) 一国は、一人の力によって盛んにもなり、また滅びもする。国家には、優れた宰相が必要だということ。 ★北宋の蘇洵(そじゅん)が、春秋時代の名臣・管仲を評した論の中の言葉。 出典:蘇洵「管仲論」「一国以一人興、以一人亡。《略》彼管仲者、何以死哉」(管仲は死ぬとき、しかるべき後継者を推挙しなかった)
・一刻千金(いっこくせんきん)
・一刻千秋(いっこくせんしゅう)
・一国者(いっこくもの) 頑固で片意地な人。 類:●一国(いっこく)
・一石六斗(いっこくろくと) 初め見てはっと(八斗)驚き、二度見てまたはっと(八斗)驚くということを洒落で、二度びっくりすること。特に、後ろ姿の美しいのに反して、顔の醜い女の形容に言う。 類:●バックシャン