−いう(iu)−
言う口の下から(いうくちのしたから) 言った途端。類:●言う傍(そば)から●言う下から●舌の根も乾かぬうちに
言うことなし(いうことなし) 申し分がない。 類:●文句なし
言うなれば(いうなれば) 言ってみるなら。いわば。
言うに言われず(いうにいわれず)[=ない] 1.言葉では巧く表現できない。言いようがない。 例:「言うに言われない面白み」 2.話すと具合いの悪い事情があったりして、言いたくても、言うことができない。 用例:伎・韓人漢文手管始−四「いふにいわれぬ親子のきづな」
言うに落ちず語るに落ちる(いうにおちずにかたるにおちる) そのことを口では言っていないけれど、自然とその言葉の裏に語られている。 類:●問うに落ちず語るに落つ
言うに及ばず(いうにおよばず) 1.特に述べ立てる必要はない。言うまでもない。 用例:平家−五「我朝はいふに及ず」 2.言葉ではうまく言い表わせない。 用例:光悦本謡曲・小塩「いふに及ばぬけしきをば」 類:●言う限りにあらず●言うまでもない●言うも愚か●言えば更なり 用例の出典:小塩(おしお) 謡曲。四番目物。各流。金春禅竹作。「伊勢物語」に見える二条の后が大原野にお成りになった話を脚色。 人物:本阿弥光悦(ほんあみこうえつ) 江戸初期の芸術家。家業の刀剣の鑑定・研摩のほか書、作陶、漆芸などに天分を発揮。書は寛永の三筆の一人といわれ、作陶では名物楽茶碗に、漆芸では蒔絵硯箱などに名品を残している。1558〜1637。晩年は家康から洛北の鷹ケ峰を賜り、いわゆる光悦村を形成した。
言うに事欠いて(いうにことかいて) 言うにしては、もっと増しな言い方もあろうに、そうではなくて。 類:●選りに選って 例:「言うに事欠いて人の秘密まで喋らなくても良いものを」 ★非難の意を含めて言うことば<学研国語大辞典> 参照:事を欠く