−かへ(kahe)−
・画餅(がべい・がへい・がびょう) 実際には役に立たない物のこと。骨折り損になること。 類:●絵に描いた餅 出典:「三国志−魏志・盧イク伝」「選挙莫取有名。名如画地作餅、不可啖也」 ★「餅」は、小麦粉を材料にして作った食品「蒸餅」「焼餅」「油餅」「湯餅」の総称で、日本の「餅」とは別のもの。肉まんのようなものと考えても良い。
・画餅に帰す(がべいにきす)[=属(ぞく)す] 考えや計画などが失敗に終わって、すっかり駄目になる。無駄骨折りになる。 類:●無駄骨を折る 出典:「三国志−魏誌・ロイク伝」 ★曹丕(そうひ)の言葉。
・壁越し推量(かべごしすいりょう) ものごとの状況や事情を、直接知らないで推量すること。
・壁にする(かべにする) 「壁」は物と物を隔てているだけであるところから、比喩的に、軽蔑されるべき者、愚か者という意味に使われ、他者を軽蔑する、馬鹿にするとき言う言葉。 類:●壁と見る●虚仮(こけ)にする
・壁に突き当たる(かべにつきあたる) それ以上進展できないような困難に直面すること。仕事などが行き詰まること。
・壁に塗られた田螺(かべにぬられたたにし) 身動きが取れないこと。また、一生世に出ることができないで、栄えることがない者のこと。
・壁に耳(かべにみみ)
・壁の中の書(かべのなかのふみ) 「古文孝経」「古文尚書」などを指す。また、広く、経書など儒学一般の書のこと。 故事:「漢書−芸文志」 孔子の旧宅の壁の中から、秦の始皇帝の焚書を避けるために隠されていた「古文孝経」「古文尚書」などの書物が漢代に発見されたという。
・壁の物言う世(かべのものいうよ) 密談などが洩(も)れ易いことの喩え。また、油断のならない世の中の喩え。
・壁の花(かべのはな) 舞踏会で踊りの相手がなく壁際に取り残された人の喩え。会合やパーティーなどで、一人ぼっちの人。 ★英語wallflowerから。 ★男女共に用いる<プログレッシブ英和中辞典(小)>
・壁を穿つ(かべをうがつ) 貧苦の中で学問をすること。 故事:「西京雑記−巻二」「衡乃穿壁引其光、以書映光而読之」 漢の匡衡(きょうこう)は貧乏で灯火がなかったので、壁に穴を開けて隣家の灯りで本を読んだという。 出典:西京雑記(さいきょうざっき) 中国、西漢の雑記を記したもの。漢の劉(りゅうきん)作ともいい、晋の葛洪(かつこう)作ともいう。