−かか(kaka)−
・嚊天下(かかあてんか・かかあでんか) 一家の中で、妻が夫よりも権力を持っていて、威張っていること。また、その家庭。 類:●奥様天下 反:■亭主関白
・河海細流を択ばず(かかいさいりゅうをえらばず)[=厭(いと)わず] 黄河や海はどんな支流や小川の水をも差別なく受け入れるという意味から、大人物は度量が広く、分け隔てなく人を容(い)れるということ。 類:●泰山(たいざん)は土壌を譲らず●大海は芥を択ばず 出典:李斯「逐客上書」「太山不譲土壌、故能成其大。河海不択細流、故能就其深」
・下学して上達す(かがくしてのぼらず) 手近で初歩的なところから学び始め、後には高遠な学理にまで達し、それを究(きわ)める。 出典:「論語−憲問」「下学而上達、知我者其天乎」
・案山子(かかし) 1.田畑が鳥獣に荒されるのを防ぐため、嫌う臭(にお)いを出して近付けないようにしたもの。獣の肉を焼いて串に刺したり、毛髪やぼろ布などを焼いたものを竹に下げて田畑に置いた。威(おど)し。2.転じて、竹や藁(わら)で作った人型の鳥獣避(よ)け。弓矢を持たせたり、蓑や笠を被せたりして、人がいるように見せ掛けた。かがせ。そほづ。3.見掛けばかりで、地位に相当した働きをしない者。 類:●見掛け倒し ★古くは「かがし」。においをかがせるものの意の「臭(かが)し」から<国語大辞典(小)> ★「案山子」の文字の由来 中国に「案山」という平たい山があり、平たいところに畑が作られていた。そこに「かかし」が立てられて「案山の人」の意味の「案山子」と名付けられたという。
・呵呵大笑(かかたいしょう・かかだいしょう) 大声を上げて笑うこと。
・夏下冬上(かかとうじょう) 炭火の熾(おこ)し方の口伝(くでん)。火種を夏は炭の下に、冬は炭の上に置くと火点きが良いということ。 類:●冬上夏下
・踵を狙う(かかとをねらう) 相手の弱みに付け込む。 類:●足元を見る
・踵を踏む(かかとをふむ) 先を進んでいる人のすぐ後に付いて追い掛ける。先んじている人にすぐさま追従する。
・鏡を見て物を言え(かがみをみてものをいえ)[=と相談してから〜] 1.自分の地位や立場を再度確認してから意見しなさいということ。2.転じて、分を超えたことは言うなと窘(たしな)めて、また、聞く耳持たぬと追い返すときに罵(ののし)って言う言葉。 類:●顔を洗って出直せ●百年早い
・蚊が餅搗く(かがもちつく) 蚊が群集して上下に移動して飛ぶ様子。 ★雨降りの前兆とする<国語大辞典(小)>
・河漢の言(かかんのげん) 「河漢」は天の川のことで、天の川は広大無極であるところから、漠然としていて捕らえどころがない言葉のこと。取りとめのない言葉。 出典:「荘子−逍遥遊」「吾驚怖其言、猶河漢而無極也」