−かこ(kako)−
・佳肴有りと雖も食らわずんばその旨きを知らず(かこうありといえどもくらわずんばそのうまきをしらず)[=食せざればその味わいを知らず] いくら美味しい御馳走があっても食べてみなければその旨さは分からないということから転じて、聖人の立派な道も学んでみなければその良さが分からないということ。まず実践することの必要を教えたもの。また、大人物も実際に用いてみなければその器量を知ることができないということ。 出典:「礼記−学記」「雖有嘉肴、弗食不知其旨也、雖有至道、弗学不知其善也」
・駕籠舁き駕籠に乗らず(かごかきかごにのらず) 常に扱っていながら、自分のことにはそれを使用しないことの喩え。他人のために図るばかりで、自分のことには手が回らないこと。
・籠性根(かごしょうね) 籠に水を入れてもすぐ漏れてしまうように、言われたことをすぐ忘れてしまう性質。
・籠で水を汲む(かごでみずをくむ) 籠で水を汲もうとしても、少しも掬(すく)えないところから、骨を折って苦労しても、効果が全然ないことの喩え。 類:●籠釣瓶(かごつるべ)で水を汲む●笊(ざる)に水●味噌漉(こ)しで水を掬う
・駕籠に乗る人駕籠舁く人、そのまた草鞋を作る人(かごにのるひとかごかくひと、そのまたわらじをつくるひと)[=担(かつ)ぐ人〜] 人間の運命や境遇、身分などは様々であるということ。持ちつ持たれつで、うまく回っていくものであるということ。 類:●持ちつ持たれつ
・籠の鳥(かごのとり)[=内の鳥・中の鳥] 1.籠に入れられた鳥。2.自由に飛び回れないところから、束縛されて自由に行動できないこと。また、そのような境遇の人。 類:●池魚籠鳥 3.遊女。 用例:浄・冥途の飛脚「籠の鳥なる梅川に焦れて通ふ里雀」 ★郭(くるわ)から出られず、年季、借金などに縛られ、格子窓の中に居て客を引いたりするところなどからいう<国語大辞典(小)>