−かも(kamo)−
・鴨が葱をしょって来る(かもがねぎをしょってくる)
・可も無く不可も無し(かもなくふかもなし) 1.言動に行き過ぎや不足がなく、適切である。中道を得ている。 出典:「論語−微子」「我則異於是、無可無不可」 2.特に良くもなく、また、悪くもない。欠点もない代わりに、取り立てていうほどの長所もない。平凡である。 類:●沈香も焚かず屁も放らず
・鴨の味(かものあじ) 1.鴨の美味なことから、とても好い味であること。転じて、ものごとが甚(はなは)だしく好い感じ。 例:「従兄同士は鴨の味」 2.特に、夫婦生活の楽しい味わいを指して言う。
・鴨の足は短けれども継げば憂う(かものあしはみじかけれどもつげばうれう)[=脛(はぎ)は〜][=継ぐべからず] 鴨の足は短いが継ぎ足す訳には行かないということから転じて、それぞれ持ち前のものがあるので、無闇に改めることをしないでそれぞれに応じた天分に安んずるべきであるということ。 出典:「荘子−駢拇」「長者不為有余、短者不為不足、是故鳧脛雖短、続之則憂、鶴脛雖長断之則悲、故性長非所断、性短非所続、無所去憂也」
・鴨の水掻き(かものみずかき) 鴨は水面を気楽そうに泳いでいるが、水面下では絶えず水掻を動かしているところから、何事もないように見えて、実は人知れぬ苦労をしていることを喩えて言う。 ★掛け詞として「賀茂の瑞垣(みずかき)」にかける<国語大辞典(小)>
・鴨る(かもる) 相手を巧く利用して利益をせしめること。勝負事や詐欺などで相手を食いものにすること。 例:「麻雀で鴨られる」 ★「かも(鴨)」を動詞化した語<国語大辞典(小)>
・下問を恥じず(かもんをはじず) 「下問」は、目下の者や部下にものごとを尋ねるという意味で、知らないことは、誰に聞いても恥ずかしい事ではないということ。教訓として用いる。 類:●下聞(かぶん)を恥じず●知らざるは人に問え 出典:「論語−公冶長」「子貢問曰、孔文子何以謂之文也。子曰、敏而好學、不恥下問、是以謂之文也。」