−かん(た)(kan4)−
・緩怠至極(かんたいしごく) 「緩怠」は、失礼なこと・無礼なことを意味し、相手の態度が甚(はなは)だしく非礼で不届きなこと。 類:●緩怠千万●無礼至極
・甲高い(かんだかい) 声の調子が高く鋭いこと。 例:「子供の甲高い声」
・肝胆相照らす(かんたんあいてらす) お互いに心の底まで打ち明けて親しく交わること。 類:●水魚の交わり 出典:韓愈の詩
・邯鄲の歩み(かんたんのあゆみ)
・邯鄲の枕(かんたんのまくら) 人の世の栄枯盛衰の儚いことの喩え。また、枕をして眠ることにも言う。 類:●邯鄲夢の枕●邯鄲の夢 故事:「枕中記」 貧乏で立身出世を望んでいた盧生(ろせい)という青年が、趙の都、邯鄲で呂翁という仙人から、栄華が意のままになるという枕を借り、転寝(うたたね)をしたところ、富貴を極めた五十余年の夢を見たが、覚めてみると炊き掛けていた粟(あわ)がまだ煮えないほどの短い間であったという。
・邯鄲の夢(かんたんのゆめ)
・肝胆も楚越(かんたんもそえつ) 肝と胆とのように近くにある物でも、時によっては楚と越の国のように隔たっているように思えるという意味で、見方によっては近い関係にあるものも遠く、遠いものも近く見えるものだということ。 出典:「荘子−徳充符」 「自其異者視之、肝胆楚越也。自其同者視之、万物皆一也」
・肝胆を傾ける(かんたんをかたむける)[=披(ひら)く] 心を開いて語ること。真心を示すこと。
・肝胆を砕く(かんたんをくだく)[=出(い)だす] 懸命になってものごとに当たる。 類:●心を尽くす●骨身を削る
・肝胆を吐く(かんたんをはく) 心の中にある事を曝(さら)け出して本心を語ること。 類:●胸襟(きょうきん)を開く●肝胆を披く●肝胆を披露す●肝胆を傾ける
・巻帙綻ぶ(かんちつほころぶ) 本が壊れるほど何度も繰り返して読むことの喩え。
・眼中に無い(がんちゅうにない)[=置かない・入れない] 心に留めない。意識しない。問題にしない。 例:「家庭のことは一切眼中にない」
・眼中人なし(がんちゅうひとなし) 人のことは少しも考えないで、我が儘に振る舞うこと。 類:●傍若無人
・缶詰め(かんづめ) 1.調理した食品や飲料を、密封をして缶に詰め、長期間保存できるようにしたもの。2.秘密などが漏れないように、また、仕事や交渉などを早く進めるために、関係者をある場所に閉じ込めること。また、車内などの狭い所に多くの人が閉じ込められること。 例:「ホテルに缶詰めになって原稿を書く」
・噛んで吐き出したよう(かんではきだしたよう)[=吐き出すよう] 不愉快な表情でぶっきらぼうに言う様子。
・噛んで含める(かんでふくめる)[=哺(くく)める] ものごとがよく理解できるように、丁寧に分かり易く言い聞かせる。 例:「噛んで含めるように諭す」
歓天喜地(かんてんきち) 《四熟》 天にも地にも、両方に向かって喜ぶこと。大変な喜びようの喩え。また、躍り上がって喜ぶ様子。 類:●欣喜雀躍 出典:「水滸伝−一」
・干天の慈雨(かんてんのじう) 日照り続きに降る待望の雨という意味で、待ち望むものが叶えられること。また、困難に陥っている時に、救いが来ること。
・甘棠の詠(かんとうのえい) 人々が為政者の徳を称(たた)えること。 故事:中国、周の宰相召公噎が甘棠樹の下で民の訴訟を聞き、公平に裁断したので、民が召公の徳を慕い甘棠の詩(「詩経−召南」所収)を作り詠(うた)った。
・官途に就く(かんとにつく) 役人になること。