−かの(kano)−
・蚊の食う程にも思わず(かのくうほどにもおもわず) 利害や影響を少しも受けない。 類:●痛くも痒くもない
・蚊の臑(かのすね) 蚊の足のように細い臑。弱々しい臑。
・蚊の鳴くよう(かのなくよう) 蚊の羽音のような、微かな声でものを言うことの喩え。
・蚊の涙(かのなみだ) 極めて分量が少ないことの喩え。 類:●雀の涙
・蚊の呪い(かのまじない) 1.博打(ばくち)を指す隠語。 ★春、福引きの一種である宝引をしない人は、六月の蚊に食われるという俗信から<国語大辞典(小)> 2.蜻蛉(とんぼ)が蚊を食うところから、追い羽根の羽根を蜻蛉に見たてて、羽根を突いて呪いとすること。3.蚊帳(かや)に雁を染め出したり、その形を切り抜いた紙や雁を描いた紙を貼り付けて、蚊の入らない呪いをすること。
・蚊の睫(かのまつげ)[=眉(まゆ)] 極めて微小で軽いものの喩え。 用例:枕−二七五「蚊のまつげの落つるをも聞きつけ給うべう」
・蚊の睫に巣を構う(かのまつげにすをくう) 極めて微小なこと。また不可能なこと。 出典:「列子−湯問」「江浦之間生虫、其名曰焦螟、羣飛而集於蚊睫、弗相触也」
・蚊の餅搗き(かのもちつき) 家の軒下などに、蚊の群れが飛び交(か)うこと。蚊柱のこと。