−かお(kao)−
・顔色を窺う(かおいろをうかがう)[=見る・読む] 相手の顔付きを見てその心を察する。相手の顔付きによって自分の行動を決める。
・顔が厚い(かおがあつい) 図々しい。厚かましい。 類:●顔の皮が厚い●厚顔
・顔が売れる(かおがうれる) 世間に広く知られる。有名になる。 類:●顔利きになる 例:「テレビで顔が売れている」
・顔が利く(かおがきく) 権力などを持っていて、その人が出ることによって、無理だったことが通るようになるような存在である。
・顔が立つ(かおがたつ) 名誉が保たれる。 類:●面(おもて)が立つ●面目(めんぼく)が立つ
・顔が潰れる(かおがつぶれる) その人の名誉が傷付く。恥(はじ)を掻く。 類:●面目を失う
・顔が通る(かおがとおる) 名前が世間に広く知られる。有名になる。 類:●顔が売れる
・顔が広い(かおがひろい) 世間に知り合いが多い。伝手(つて)になりそうな人を多く知っている。 類:●顔を売る
・顔から火が出る(かおからひがでる) 恥ずかしくて顔が真っ赤になる様子。
・顔に書いてある(かおにかいてある) 口に出して言わなくても、表情から読み取れる。 例:「あの娘に惚れていると顔に書いてあるぜ」
・顔に泥を塗る(かおにどろをぬる) 名誉を傷付ける。恥を掻かせる。 類:●面(おもて)に泥を塗る●顔を汚す●面目を失わせる●顔を潰す 反:■顔が立つ
・顔に紅葉を散らす(かおにもみじをちらす)[=火を焚(た)く] 恥ずかしさや怒りなどの為、紅葉(火)のように顔が赤くなる。顔を赤らめる。
・顔負け(かおまけ) 1.相手の厚かましさに呆れること。 例:「あいつの図々しさには顔負けだ」 2.相手の技量、態度などが驚くほど立派で、面目を失うこと。 例:「玄人も顔負けの作品」
・顔向けができない(かおむけできない) 面目なくて人に会えない。 類:●合わせる顔がない
・顔を洗って出直せ(かおをあらってでなおせ) 1.夢のようなこと(世迷い言)を言うのはまだ寝惚けているのかという意味で、顔を洗って、頭をすっきりさせてからものを言えということ。2.転じて、聞く耳持たぬと追い返すときに罵(ののし)って言う言葉。 類:●鏡を見て物を言え
・顔を合わせる(かおをあわせる) 1.顔を向き合わせる。または、会う。 例:「彼とは毎日顔を合わせている」 2.演劇や映画で共演するようになる。3.対抗試合などで、対戦相手になる。 例:「初戦から優勝候補と顔を合わせる」 4.下に否定の言葉を伴なって、面目なくて会えない。訪ねていくことができない。 例:「師匠に顔を合わせられない」
・顔を貸す(かおをかす) 1.他人から頼まれて、人に会ったり、人の面前に出たりする。2.借金などを信用で猶予してやる。
・顔を利かす(かおをきかす) その人の持っている権力などで、無理と思われたことを押し通したり、事を有利に運んだりする。
・顔を出す(かおをだす)[=見せる] 1.姿を見せる。 例:「5年ぶりにひょっこり顔を出した」 2.人の家を訪ねる。また、挨拶に行く。 例:「月に一度は顔を出しておくように」 3.集会に出席する。 例:「ここ半月、部活動に顔を出していない」 4.ある物が、その一部分だけ外に見える。 例:「朝日が顔を出す」
・顔を立てる(かおをたてる) その人の名誉を保たせる。その人の面目が保たれるようにする。
・顔を繋ぐ(かおをつなぐ) 1.訪問したり会合に出席したりして、知り合いの関係を保っておく。 類:●顔繋ぎをする 2.見知らぬ二人を間に入って紹介する。
・顔を潰す(かおをつぶす) その人の名誉を傷付ける。恥を掻かせる。面目を失わせる。 類:●面目を潰す●名を腐す●体面を汚す●顔に泥を塗る
・顔を見せる(かおをみせる) → 顔を出す
・顔を汚す(かおをよごす) → 顔に泥を塗る