−かす(kasu)−
・微かなるよりも顕かなるは莫し(かすかなるよりもあきらかなるはなし) 微かで人が気付かないと思われるものほど、世の中に明らかになるものである。秘密は隠しても、却(かえ)って世間に知れ易いということ。 類:●隠れたるより見わるるは莫し 出典:「中庸−一章」「莫見乎隠、莫顕乎微」
・数ならず(かずならず) 数え立てて、態々(わざわざ)取り上げるほどの価値はない。 類:●物の数ではない●取るに足りない●数にもあらず 用例:古今−754「花がたみめならぶ人のあまたあればわすられぬらんかずならぬ身は」
・霞に千鳥(かすみにちどり) 空高く掛かる霞と低く飛ぶ千鳥、或いは、春の霞と冬の千鳥という対比で、大層隔たっていること。相応しくないこと。また、有り得ないことの喩え。
・霞を食う(かすみをくう) 仙人は霞を食べて生きているということから、まるで仙人のようにして生きている様子。