−かた(な)(kata5)−
・刀折れ矢尽きる(かたなおれやつきる) 1.戦に敗れて散々な有様(ありさま)になる。2.転じて、ものごとに立ち向かう方策が全くなくなる。 類:●弓折れ矢つきる
・形無し(かたなし) 1.本来の姿が損なわれてしまって、後に原形が残らないこと。 類:●跡形なし 2.本来の価値が損なわれること。また、そのために惨めな状態になる様子。散々な様子。 例:「ごみの山で美しい高原も形無しだ」 3.持っている力が発揮されないままになってしまうこと。甲斐(かい)がなくなる様子。
・刀に懸けて(かたなにかけて) 1.武士が、止むを得ない場合には刀に訴えてでも自分の意志を通そうとする。強い決心を示す言葉。2.武士が約束などをする時、その強い決心を示す場合にいう。 類:●神に懸けて
・刀の錆(かたなのさび) 1.刀に生ずる錆。また、血が刀の錆の原因になるところから、人を斬ることや、人が斬られることにいう。 例:「刀の錆にしてくれる」 2.刀を汚すほどに切る価値がないもののこと。 類:●刀汚し
・片荷が下りる(かたにがおりる) 「片荷」は天秤棒で担いだときの一方の荷を意味し、負担となっていた義務や責任が半減することをいう。 類:●肩の荷が下りる●重荷を下ろす
・肩に掛かる(かたにかかる) 責任や責務などが、その人の負担となる。 類:●双肩に掛かる 例:「日本の将来は君たちの肩に掛かっている」
・型に嵌まる(かたにはまる)[=入(い)る] 1.昔からのしきたりなどに当て嵌まる。 類:●型通り 例:「型に嵌まったお辞儀」 2.個性や独創性がなく、有り触れている。新鮮味がなくなる。 類:●マンネリズムに陥(おちい)る 例:「型に嵌まった社交辞令」
・型に嵌める(かたにはめる) 個性や独創性を認めず、決まり切った形式や方法に縛(しば)り付ける。一定の枠に入れて特徴をなくする。 類:●規格化する 例:「子供を型に嵌める教育制度」
・肩の力が抜ける(かたのちからがぬける) 余計に入っていた力が抜けるということで、勢い込んでいた者が冷静になる。また、緊張が和らぐ。
・肩の荷が下りる(かたのにがおりる) 負担となっていた義務や責任が半減する。 類:●片荷が下りる