−かて(kate)−
・家庭を作る(かてをつくる) 結婚して一家を構えること。
・糅てて加えて(かててくわえて) あることの上に更にことを加えて。更にその上に。主に、望ましくない状態が重なる場合に用いる。 類:●おまけに 用例:浄・女殺油地獄−中「かててくはへておかちが煩ひ伯父の難儀」 ★「かて」は、動詞「かてる(糅)」の連用形<国語大辞典(小)>
・勝てば官軍(かてばかんぐん) 勝利を得れば勝った方がすべて正しいことになる。力は正義であるということ。後に「負ければ賊軍」などと繋げても言う。
・勝てば負く(かてばまく)・負ける 勝てば心が驕(おご)って、後になって負けることが多い。争いに勝っても、道理において負けになることがある。目前の争いに勝っても、結局最後には負けた結果になる。 類:●勝って負ける
・糧を棄てて船を沈む(かてをすててふねをしずむ) 生きて帰らない覚悟をする。決死の覚悟で戦う。 故事:「史記−項羽本紀」 楚の項羽が船を沈め、釜を壊し、小屋を焼いて、全軍に必死の気持を持たせて決戦した。 類:●背水の陣
・糧を敵に借る(かてをてきにかる) 敵の食糧を奪うこと。また、反対者を巧みに利用すること。
・我田引水(がでんいんすい) 自分の田に水を引き入れるという意味で、自分の利益になるように考えたり、したりすること。 類:●手前勝手●我が田に水を引く
・合点がいく(がてんがいく) → 合点(がってん)がいく
・瓜田の履(かでんのくつ) → 瓜田に履を納れず
・瓜田李下(かでんりか) 疑われることはするなという戒(いまし)め。 ★「瓜田に履を納れず」「李下に冠を整さず」を合わせて略した語<国語大辞典(小)>