−けん(な)(ken5)−
・験直し(げんなおし) 縁起直し。 例:「験直しに一杯やる」 ★「げん」は、「縁起」の倒語「ぎえん」の短縮から、らしい。江戸時代の流行語だった。
・権に借る(けんにかる)[=冠(かぶ)る] 権威を頼む。権力を笠に着る。 類:●虎の威を借る狐 用例:日葡辞書「ケンヲカッテモノヲユウ」
・権に募る(けんにつのる) 権威を頼んで増長する。権力を笠に着て図に乗る。 類:●図に乗る
・堅忍不抜(けんにんふばつ) 堅く堪えて心がぐらつかないこと。 類:●堅苦卓絶
・剣呑(けんのん)[=険難] 危険な感じである。また、不安を覚える状況である。 用例:滑・八笑人「化の皮があらはれんと、しきりにけんのんに思ひ」 ★「けんなん(険難)」の変化という。「剣呑」は当て字<国語大辞典(小)> ★古風な言い方<学研国語大辞典> ★「険難」は、刃物で殺傷される災難の意味。