−けせ(kese)−
・下世話(げせわ) 1.世間でよく言われる言葉や話。諺(ことわざ)やものの道理など。 用例:伎・暫「仕事は大勢、食ひ物は小勢に限ると下世話のたとへ」 類:●一般 例:「下世話に言うところの『藪医者』というやつだ」 2.俗なものごと。世間の噂(うわさ)。 類:●世俗的な●上品でない 例:「下世話な話だが、財界と芸能界は繋がっているらしい」 用例の出典:暫(しばらく) 歌舞伎十八番の一つ。悪公卿が善良な人々を殺害しようとする瞬間、荒事(あらごと)役の主役が「しばらく」と声を掛けて花道から登場し、悪人どもを懲らしめるという形式の一幕物。元禄10年(1697)、江戸中村座で初世市川団十郎が自作の『参会名護屋(さんかいなごや)』の中で演じたのに始まる。毎年の顔見世狂言で上演ごとに筋や「連(つらね)」を新作した。明治11年(1878)東京新富座で九世団十郎が演じて以来形式が定まり、現行定本は明治28年(1895)の台帳による。 参考:参会名護屋(さんかいなごや) 歌舞伎。お家騒動をめぐる主人公不破伴左衛門(ふわはんざえもん)とその友人名護屋山三(なごやさんざ)との、友情と確執と恋の鞘当ての長い物語。台本は現存していない。