−きは(kiha)−
・義は君臣情は父子(ぎはくんしんじょうはふし) 天皇と国民の関係は、道義の上では君臣であるが、情愛の上からいえば父子の関係であるということ。
・気は心(きはこころ)
・気働き(きばたらき) 時に応じて、心(気持ち)が敏速に働くこと。気が利くこと。 類:●気転●頓知(とんち)
・気張る(きばる) 1.呼吸を止めて体に力を入れる。息を詰めて力(りき)む。 類:●息(いき)む 用例:史記抄−四「一方をば孟説があぐる、一方をば武王の挙るとて、きはりたほどに、を絶たぞ」 用例:雑俳・五色墨「隣から夫もきばる出汐時」 2.気力を奮い起こす。元気を出す。努力する。 類:●奮発する●発奮する 用例:十問最秘抄「世上一同に帰せば、力なく其の方へ諸道の事はなるべき也。一人きばりて詮なし」 3.着飾ったり恰好を付けたりして見栄を張る。 類:●体裁(ていさい)ぶる 用例:伎・幼稚子敵討−四「銭が無か、気張(キバ)ってゐる古褞袍も、其風呂敷包も、きりきりこっちへおこせ」 4.気前よく金を出す。思い切って、金銭を余計に出す。弾(はず)む。 類:●奢(おご)る●奮発する 用例:伎・御国入曾我中村−一番目「二分気張った都合八両、これにてどうぞ済ましてくれ」 用例の出典@:五色墨(ごしきずみ) 俳句集。享保16年(1731)、江戸座の点取り俳諧に不満をもって、中川宗瑞、松本蓮之、大場咫尺(しせき)、長谷川馬光、佐久間長水らが刊行したもの。洒落(しゃれ)や比喩(ひゆ)を拾て、平明に就くことに努力し、後の中興俳諧の先駆的役割を果たした。 用例の出典A:御国入曾我中村(おくにいりそがなかむら) 歌舞伎。鶴屋南北。・・・調査中。
・牙を噛む(きばをかむ) 非常に悔しがったり、また、非常に興奮したりして、歯を強く食い縛(しば)る。 類:●歯噛みをする●切歯扼腕(せっしやくわん)
・牙を研ぐ(きばをとぐ) 相手を傷付けようと準備すること。または、ある野心を抱き、それを遂げる機会を待つこと。 類:●爪を研ぐ
・牙を鳴らす(きばをならす) 1.牙を剥き出しにすること。2.歯軋(ぎし)りして、悔しがること。また、怒ること。
・牙を剥く(きばをむく) 牙を剥き出しにする。転じて、相手を害しようとする。