−きい(kii)−
・利いた風(きいたふう) 1.気が利いていること。また、その人。 用例:浮・紅白源氏物語−一「きゐたふうなる男ぶり」 2.いかにもその道に通じているように見せること。また、その人。 類:●知ったか振り●半可通(はんかつう) 用例:滑・膝栗毛−三「ヱヱさっきから、だまって聞てゐりゃア、弥次さんおめへきいたふうだぜ」 ★「いかにも気が利いている(=粋である・通である)ようである」の意味から。 3.生意気なこと。また、その人。 用例:洒・傾城買四十八手「あんなきいたふうな女郎はねへ」 用例の出典@:紅白源氏物語(こうはくげんじものがたり) 浮世草子。宝永6年(1709)。・・・詳細調査中。 用例の出典A:膝栗毛(ひざくりげ) 滑稽本。十返舎一九(本名:重田貞一)。弥次郎兵衛・喜多八の道中記。滑稽の中に風刺や教化を盛り込んでいる。「東海道中膝栗毛」享和2年(1802)〜文化6年(1809)、「続膝栗毛」(木曾街道・中山道)、「続々膝栗毛」などがある。
・木一倍の元失い(きいちばいのもとうしない) 材木は原価が安いから、売れば倍以上の利益があるように思われるが、実際には運搬の費用が多く掛かって、利益どころか、時として元手を切って損をするようなこともあるということ。
・聞いて呆れる(きいてあきれる) 呆れる。真面目に聞いていられない。 ★明和頃から江戸で用いられたはやり言葉で、「何々が聞いて呆れる」の形で用いられる。他の人の言葉を受け、それを否定したりからかったりする意に用いる<国語大辞典(小)>
・生一本(きいっぽん) 1.純粋で混じり気がないこと。 例:「灘の生一本」 2.生まれつき純心でものごとに真っ直ぐに打ち込んでいく性質。天真で、邪心のないこと。策略を用いないこと。 例:「生一本な性格」
・聞いて極楽見て地獄(きいてごくらくみてじごく)
・黄色い声(きいろいこえ) 特に女性などの、甲(かん)高い声。 類:●金切り声●甲ばしった声