−きか(あ)(kika1)−
・机下(きか)・几下 1.あなたの元。お傍(そば)。お手元へ。 2.手紙で、宛名の脇付けに書く尊敬語。 類:●机右●案下●座下 例:「鈴木太郎先生机下」 ★相手の机の下に差し出すの意<国語大辞典(小)> ★ふつう、男性が使う<学研国語大辞典>
・気が合う(きがあう) 気持ちが通じあう。気分が互いに一致する。 用例:滑・浮世風呂−三「気の合った夫婦」
・気がある(きがある) 1.興味や関心がある。心が傾く。2.好意や恋心を抱いている。 用例:伎・お染久松色読販−序幕「あの美しいお袋様が此久太に気が有るとは」
・気が好い(きがいい) 気持ちが素直である。気立てが良い。また、気前が良い。
・気が多い(きがおおい) 心が定まらないで、移り気である。色々なものごとに興味を持つこと。浮気である。
・気が大きい(きがおおきい) 細かなことなど気に掛けないで、心が広い。 反:■気が小さい
・気が大きくなる(きがおおきくなる) 細かいことに頓着(とんちゃく)しなくなる。 例:「ボーナスを貰って気が大きくなった」
・奇貨居くべし(きかおくべし)
・気が置けない(きがおけない)[=置かれない] 緊張したり遠慮したりする必要がない。気遣いする必要がない。打ち解けられる。 例:「彼とは気が置けない間柄だ」 参考:「気を置く」の1. ★「気が許せない」「油断ができない」の意味で使われるのは誤用。 ★「置かれない」の「れない」は、可能の助動詞の否定形(置くことができない)ではなく、自発の助動詞「れる」の否定形(無意識に置いてしまわずに済む)。
・気が置ける(きがおける)[=置かれる] 何となく打ち解けられない。遠慮される。 用例:雑俳・川柳評万句合−宝暦二「御手かけも相馬の家は気がおかれ」 ★「置かれる」の「れる」は、可能の助動詞(置くことができる)ではなく、自発の助動詞(無意識に置いてしまう)。 用例の出典:川柳評万句合(せんりゅうひょうまんくあわせ) 柄井川柳編。宝暦7年(1757)。当時行われていた雑俳の前句付の点者(選者)の一人として、市民から句を募り、入選句を刷物にした。この中からさらに秀句を抜きだして『俳風柳多留』が編まれた。 人物:柄井川柳(からいせんりゅう) 江戸中期の川柳の点者。1718〜90。名は正通。通称、八右衛門。江戸浅草竜宝寺門前町の名主。雑俳の点者となり万句合を始めたのは宝暦7年、40歳の時で、以後前句付の点者として評判をとり、その選句を川柳点、単に川柳と呼ぶ。明和2年(1765)、「川柳評万句合」の中から佳句を抜いた「柳多留」が出版され、生前に23編に及んでいる。
・気が重い(きがおもい) ものごとをするのに気が進まない様子。億劫(おっくう)な様子。 例:「気が重い任務」