−きゆう(か)(kiyuu2)−
・九回の腸(きゅうかいのちょう)[=思い] 曲がりくねりの多い腸という意味で、憂(うれ)え悶(もだ)えて腸が捻じれるほどの悲しみのこと。 類:●断腸の思い 出典:司馬遷の「報任安書」「腸一日而九回」 出典:報任安書(じんあんにほうずるのしょ) 前漢。司馬遷。獄中の知人に当てた書簡。 人物:司馬遷(しばせん) 中国、前漢の歴史家。前145頃〜前86頃。太史令司馬談の子。字は子長。李陵(りりょう)が匈奴に降(くだ)った時、陵を弁護して武帝の怒りを買い宮刑に処せられた。これに発奮して「史記」を書いたという。
・裘葛を換う(きゅうかつをかう) 冬服を着、また夏服に着替えるという意味で、冬と夏を経過すること。一年経過すること。
・久闊を叙する(きゅうかつをじょする) 久し振りの挨拶をする。無沙汰を詫(わ)びる。 類:●旧情を温める
・旧柯花を生せず(きゅうかはなをしょうぜず) 枯れた枝には花が咲くことはない。衰えたものは再び栄えたりはしないということ。また、現実的な喩え。 反:■枯れ木に花
・旧歓を暖める(きゅうかんをあたためる) 久しく交わりが絶えていた人と、かつての楽しみや友情を回復すること。
・牛驥同(ぎゅうきどうそう) 「」は「飼い葉桶」のこと。足の遅い牛と速い馬を同じ飼い葉桶で飼うという意味から転じて、優れた人物を、牛や馬と同じに扱うこと。また、賢者も愚者も同一に待遇することの喩え。 類:●驥をして鼠を捕らえしむ 出典:正気歌(せいきのうた) 詩。文天祥(ぶんてんしょう)。南宋。元の軍隊と五坡嶺に戦って敗れ、囚われの身となった折、元の大都の獄中でつくった五言の古詩。最後まで元に屈せず、宋への忠義を通した姿から、正気歌は、日本の幕末の志士にも影響を与えた。
・汲々としてこれ努む(きゅうきゅうとしてこれつとむ) あくせくして一生懸命に尽くすという意味で、精一杯ものごとに励(はげ)み、気持ちに余裕のない状態にあること。
・九牛の一毛(きゅうぎゅうのいちもう) 多くの牛の中の一本の毛という意味で、多数の中の極めて少ない一部分。比較できないほど僅(わず)かなこと。取るに足りないものごとのこと。 類:●滄海の一粟 出典:「文選」・「漢書−司馬遷伝」
・窮屈袋(きゅうくつぶくろ) 袴(はかま)。
・吸血鬼(きゅうけつき) 1.死霊、または、死人の姿を借りて現われ、人の生き血を吸うという魔物のこと。2.比喩的に、妖婦、高利貸し、搾取者など、そのように惨(むご)いことをする人間を指して言う。
・牛後(ぎゅうご) 牛の尻の意味から転じて、強大な者の後に従って使われる者のこと。大きな組織の中で、いつまでも低い地位に留まる者のこと。 類:●牛尾(ぎゅうび)●鶏口となるも牛後となるなかれ