−こえ(koe)−
・孤影悄然(こえいしょうぜん)・孤影蕭然 《四熟》独りぼっちで寂しそうな様子。しょんぼりして元気がない様子。 類:●孤影寥寥(りょうりょう)
・肥桶の紐通し(こえおけのひもとおし・こえだごの〜) 肥桶(こえおけ)の紐通しの穴が二つ並んでいて、その形が鼻に似ているところから、低い、胡座(あぐら)鼻のこと。 類:●糞桶の紐通し
・声が掛かる(こえがかかる) 1.呼び掛けられる。2.誘いや招(まね)きを受ける。3.声援を受ける。歌舞伎などで、舞台の俳優に観客から声援が飛ぶことをいう。4.目上の人から特別の計らいを受ける。 類:●お声が掛かる
・声掛かり(こえがかり) 身分や地位の高い人から、特別な命令や処遇を受けること。また、それを受けた人。多く、接頭語「お」を付けて使う。 例:「社長のお声掛り」
・呉越同舟(ごえつどうしゅう)
・呉越の思い(ごえつのおもい) 非常に仲が悪いこと。 出典:「孫子」
・声なき声(こえなきこえ) 表立って声高に語らない人々の意見。また、社会の底辺の人々の意見。
・声無きに聴き形無きに視る(こえなきにききかたちなきにみる) 1.子は、親が傍(そば)にいなくても何を言おうとしているか察し、親の姿をいつも心に描いていなければならない。親が言葉や言動に表わさないうちにその気持ちを汲み取り、孝養を尽くすべきだということ。 出典:「礼記−曲礼・上」「為人子者、〈略〉聴於無声、視於無形、不登高、不臨深」 2.転じて、注意が甚(はなは)だしく至ること。
・声の下から(こえのしたから) その言葉を言い終わるか終わらないうちに。 類:●舌の根の乾かぬうちに
・声を上げる(こえをあげる) 1.大きな声を出す。特に、今までの声の調子を急に大きくして言う。大声を立てる。 2.悲鳴を上げる。 3.弱音(よわね)を吐く。閉口する。 類:●音(ね)を上げる●弱音を吐く
・声を荒げる(こえをあらげる)・荒くする 怒ったような声を出す。声に怒気を含める。
・声を掛ける(こえをかける) 1.言葉を掛ける。呼び掛ける。話し掛ける。2.掛け声を掛ける。声援を送る。注意を呼び掛ける。 例:「主役の俳優に、客席から声を掛ける」 3.一緒にするように誘う。 例:「次に飲みに行くときは声を掛けてくれ」
・声を嗄らす(こえをからす) 声を出し過ぎて声が掠(かす)れる。
・声を殺す(こえをころす) 声を抑えて低い声で言う。声を落とす。 類:●声を潜(ひそ)める
・声を絞る(こえをしぼる) 1.出来る限りの大声を出す。 類:●声を振り絞る 2.声を小さくする。 類:●声を潜める●声を殺す ★ラジオやテレビなどの「音を絞る(=音量のツマミを捻る)」からか。
・声を尖らせる(こえをとがらせる)・尖らす 険しい声を出す。鋭い語調で言う。刺々(とげとげ)しい口調で言う。
・声を呑む(こえをのむ) 1.声を出さず、黙る。なにかを言い掛けてやめる。 用例:十訓抄「博士ども声を呑みてやみにけり」 2.強い驚き、悲しみ、緊張など感動のあまり声が出ない。 類:●息を呑む
・声を励ます(こえをはげます) 1.一段と声を大きくして言う。一際(ひときわ)声を高くする。2.声を荒げる。
・声を弾ませる(こえをはずませる) 嬉しさや興奮のため、勢いよく話す。多く、喜んで浮き浮きと喋るときに使う。
・声を潜める(こえをひそめる) 周囲の人に聞えないように声を小さくする。 類:●声を殺す●声を落とす
・声を振り絞る(こえをふりしぼる) 出しうる限りの声を精一杯出す。 類:●声を絞る 例:「声を振り絞って応援した」
・声を帆に上ぐ(こえをほにあぐ) 声を帆として高く上げるという意味。声を高く張り上げる。あらん限りの高い声を上げる。