−こん(kon)−
・こんがらかる 1.糸などが、縺(もつ)れ絡(から)まる。 類:●縺れる●こんぐらかる 2.転じて、ものごとが乱れて、ややこしくなる。紛糾(ふんきゅう)する。また、事件などが複雑になる。 類:●縺れる●こんぐらかる 例:「考えれば考えるほどこんがらかってくる」 ★「こんがらがる」とも<国語大辞典(小)>
・困苦欠乏(こんくけつぼう) 《四熟》 生活に窮して、悩み苦しむこと。物資の不足などで、困難な状況に追い込まれ、生活に苦しむこと。
・言語道断(ごんごどうだん) 1.仏教用語。言葉で表現する道が断たれる。教えの深遠な真理は、言葉で言い表わし切れるものではないということ。 用例:東大寺文書−天喜4年11月11日「於今不参上之咎、更言語道断也」 出典:「瓔珞経−下」「言語道断、心行所滅」 2.あまり酷(ひど)くて言葉も出ないほどである。極めて悪くて、何とも言いようがない。もってのほかである。 類:●絶句●とんでもない 用例の出典:東大寺文書(とうだいじもんじょ) 奈良東大寺に伝来した8世紀から19世紀に至る古文書群。総数12,000点以上に及ぶ。・・・詳細調査中。 出典:瓔珞経(ようらくきょう) 仏典。後秦の竺仏念(じくぶつねん)訳とされる。2巻。8章から成り、菩薩の法である十波羅蜜(じっぱらみつ)、四諦(したい)、修行の階位(五十二位)などについて説いた経。正確な名前は「薩瓔珞本業経(ぼさつようらくほんごうきょう)」。
・言語に絶する(ごんごにぜっする) 程度が甚(はなは)だしくて言葉で言い表せない。 類:●空前絶後
・こんこんちき 1.狐の異称。 類:●こんちき 2.(1.から)人やものごとの状態を強調したり、冷やかし半分に言ったりする言葉。 用例:滑・八笑人「大違ひこんこんちきサ」 例:「この大馬鹿のこんこんちきめ」 3.ばか囃子・里神楽などの音を表わす言葉。 例:「こんこんちきちきこんちきちき」
・崑山の玉(こんざんのたま) 崑崙山で取れる玉という意味で、優れた人や、素晴らしい物の喩え。
・崑山の片玉(こんざんのへんぎょく) 僅かばかりの出世という意味。自分の地位が十分でないことの喩え。また、非凡でない、なんということもないということ。 出典:「晋書−郤幀伝」「幀対日、臣挙賢良、対策為天下第一、猶桂林之一枝、崑山之片玉、帝笑」
・今昔の感(こんじゃくのかん) 今と昔とを比べて、その違いの大きさにしみじみと感じ入る様子。 ★「昔日(せきじつ)の感」は、誤用。「昔日の面影(おもかげ)はない」のように使うべきもの。
・今生の暇乞い(こんじょうのいとまごい) 死ぬ覚悟で別れを告げること。 用例:浄・絵本太功記「母様にもばば様にもこれ今生の暇乞い」 用例の出典:絵本太功記(えほんたいこうき) 浄瑠璃。時代物。寛政11年(1799)。近松柳、近松湖水軒、近松千葉軒の合作。13段。読本の「絵本太閤記」を題材に、天正十年(1582)六月一日から十三日までの明智光秀の叛逆の話を日を追って脚色したもの。
・今是昨非(こんぜさくひ) 《四熟》 今になって過去の誤まりに気付くこと。境遇が変わったために、考え方もすっかり変わってしまうことの喩え。また、是非の判断は相対的なものであること。 類:●昨非今是 出典:「帰去来辞」「実迷途其未遠、覚今是而昨非」
・今度とお化けは出た例が無い(こんどとおばけはでたためしがない) →その内とお化けは出た例が無い
・金輪際(こんりんざい) 底の底まで、どこまでもという意味から転じて、絶対に。断じて。 類:●金輪奈落 例:「金輪際許さない」 用例:浮・風流曲三味線−六「金輪際すてぬ気と、戯れてかへる男をみれば」 ★現代では、普通下に打消を伴って用いる<国語大辞典(小)> 参考:金輪際
仏教用語。 1.仏教の世界観で、金輪の最下底の所で、水輪と接する所。 類:●金剛際●金輪奈落 用例:平家−七「其なかに金輪際よりおひ出たる水精輪の山あり」 2.ものごとの極限。 用例:浄・薩摩歌−中「あひそめし時のせいもんを、こんりんざいとおもひつめ」
・根を詰める(こんをつめる) 精神・肉体の疲労に耐えつつ一つのものごとを行なう。 類:●心血を注ぐ