−ころ(koro)−
・転がり込む(ころがりこむ)・転げ込む 1.丸いものが転がって入ってくる。転がりながら入り込む。また、倒れて入ってくる。 例:「ボールが庭に転がり込む」 2.慌てふためいて入って来る。 例:「時間ぎりぎりに教室へ転がり込む」 3.生活に困ったりして、他の家に入って世話になる。他人の厄介(やっかい)になるために入り込む。 例:「家出をして、友人の下宿に転がり込む」 4.予期していなかった幸運が巡ってくる。特に、大金などが思い掛けなく手に入る。 例:「伯父の遺産が転がり込んだ」
・転がる石には苔むさず(ころがるいしにはこけむさず) →転石苔を生ぜず
・殺し文句(ころしもんく) 男女間で、相手を魅了し悩殺(のうさつ)するような巧みな言葉。また、一般に、相手の気持ちを迷わせ惹き付けるような台詞(せりふ)。
・ごろつき 1.ごろごろと音をたてること。転じて、雷の異称。 用例:柳多留−159「ごろつきの防ぎへ勅使三度来る」 2.一定の住所も職業もなく、あちらこちらをうろついたりして、脅しなどを働くならずもの。 類:●成らず者●無頼漢 ★「破落戸」の字を当てることもある<大辞林(三)> ★「破落戸」と書くのは当て字<広辞苑(岩)> ★動詞「ごろつく」の名詞化<国語大辞典(小)>
・破落戸(ごろつき) 1.零落(おちぶ)れた旧家。また、その子弟。2.転じて、盛り場をうろつき、悪事を働く者。 類:●ならず者●無頼漢●やくざ 出典:「水滸伝」
・転ばぬ先の杖(ころばぬさきのつえ)
・衣を掛ける(ころもをかける) 1.事実以上に、大袈裟(おおげさ)に見せる。 類:●輪を掛ける●之繞(しんにゅう)を掛ける 2.事実を知られないようにするために、別のもので覆い隠す。
・衣を振る(ころもをふる) 中国、戦国時代、楚の屈原が追放されて江畔を彷徨(さまよ)っていたとき、漁夫と交わした言葉。世俗の塵を払い、志を高尚にすること。また、官を辞して野(や)に下ること。 類:●野に下る 出典:「楚辞−漁夫」「新沐者必弾冠、新浴者必振衣」
・ごろを巻く(ごろをまく) 俗語。ごろ付く。 ★ごろついてとぐろを巻くこと、からか。
・転んでも只は起きぬ(ころんでもただはおきぬ)[=只では〜]・[=起きない] 欲が深くて、どんな場合でも何か利益を得ようとすること。欲が深い者を嘲(あざけ)って言う。 類:●こけても砂●転んでも土を掴む
・コロンブスの卵(ころんぶすのたまご) 一見誰でも思い付きそうなことでも、それを最初に考えたり行なったりするのは至難であるということ。 ★西航して陸地にぶつかるぐらいは誰にでもできると評されたコロンブスが、それでは卵を立ててみよと周囲に問い、全員が失敗したあとで、卵の尻をつぶして立ててみせたという逸話による<国語大辞典(小)>