−こそ(koso)−
・五臓六腑(ごぞうろっぷ) 1.漢方で、五つの臓器と六つの腑(はらわた)。肺、心、脾、肝、腎の五臓と大腸、小腸、胃、胆、膀胱(ぼうこう)、三焦の六腑。 類:●臓腑 例:「五臓六腑に染み渡る」 2.体内。腹の中。心の中。 例:「五臓六腑が煮え繰り返る」
・五臓を絞る(ごぞうをしぼる) 五臓を強く締め付けるということで、甚(はなは)だしい苦しみや口惜しさ。
・五臓を煮やす(ごぞうをにやす) 内臓が煮えるという意味から、いらいらして憤慨した様子。全身で憤(いきどお)り嘆く様子。 類:●業を煮やす●業が煮える
・五臓を揉む(ごぞうをもむ) 1.非常に口惜しがったり、悲しんだりする様子。2.全力を注ぐ様子。3.真情を吐露(とろ)する。
・姑息(こそく) 1.暫(しばら)くの間息を吐(つ)くこと。転じて、根本的な解決をせずに、その場だけの間に合わせにものごとをすること。 類:●一時凌ぎ●一時逃れ●その場逃れ 例:「姑息な手段を取る」 ★「姑息」には、「卑怯」や「狡(ずる)い」の意味は含まれない。「姑息な手段」を「卑怯な手段」と解するのは≪現時点では≫誤解。 出典:「礼記−檀弓・上」「細人之愛人也以姑息」 2.女と子供。
・御足労(ごそくろう) 相手を敬って、その人にわざわざ来てもらったり、行ってもらったりすることをいう言葉。 例:「私どもの会社まで御足労願えますか」
・こそこそ三里(こそこそさんり) ひそひそ話はあっという間に遠くまで伝わる。秘密が洩れ易く、速く広がることの喩え。 類:●ささやき千里
・こそばゆい 1.擽(くすぐ)られるなどして、むずむずした感じである。 類:●くすぐったい 用例:四河入海−五「西股―かけつくりをあるけば股がこそはゆい程に」 ★「こそ」は「こそぐる(擽)」の「こそ」と同根、「ばゆい」は「はゆし(映)」かという説がある。「こそばいい」とも<国語大辞典(小)> 2.相応以上の賞賛やもてなしなどを受けて、照れ臭い。また、決まりが悪い。 類:●くすぐったい 例:「秀才なんて呼ばれてこそばゆい」 3.気が揉めて落ち着かない。 用例:伎・佯雑石尊贐−三立返し「しくじりはしねえが、どうも尻がこそばゆい」 用例の出典:四河入海(しがにっかい) 抄物。笑雲清三。室町時代、享禄5年(1532)。五山僧による蘇東坡詩の注釈書。