−くに(kuni)−
・愚に返る(ぐにかえる) 年を取ったり、分別を失ったりして、愚かになる。馬鹿になる。
・苦肉の策(くにくのさく)[=計(けい)・謀(はかりごと)] 敵を欺(あざむ)く手段として、我が身を苦痛に陥(おとしい)れてまで行なう謀(はかりごと)。一般に、苦し紛れに取る策のこと。 用例:雑俳・柳多留−初「ゆび切るも実は苦肉のはかりごと」
・苦にする(くにする) 酷く気にして思い悩む。 例:「病気を苦にしての自殺」
・国に杖突く(くににつえつく) 昔、中国では、七十歳になると国中どこでも杖を突くことを許されたということから、七十歳になること。また、七十歳であること。 出典:「礼記−王制」「五十杖於家、六十杖於郷、七十杖於国、八十杖於朝」
・苦になる 心配の種(たね)になる。気掛かりの元になる。 例:「貧乏など苦にならない」
・国に二君なし(くにににくんなし)[=二人の君あらず] 一つの国に統治者としての君主が二人あってはならない。
・国に盗人家に鼠(くににぬすびといえにねずみ) ものごとには、大小の差こそあるが、必ずそれを害するものがその中に潜んでいる。内部の賊というものはどこにもいるということ。 出典:「徒然草−九七段」
・愚にもつかぬ(ぐにもつかぬ)[=ない] 馬鹿馬鹿しくて、話にならない。問題にならない。 例:「愚にもつかぬことを言う」
・国乱れて忠臣見わる(くにみだれてちゅうしんあらわる) 国が乱れて初めて、忠臣の姿がはっきり現れるものである。国が良く治(おさ)まっているときには、誰が忠臣で誰が不忠の臣なのかはっきりしないが、国が乱れて危機に瀕(ひん)すると、真の忠臣が誰なのかはっきりするということ。 類:●世乱れて忠臣を識る●六親和せずして孝慈有り●家貧にして孝子出ず 出典:「史記−魏豹・彭越列伝」「天下昏乱、乃見忠臣」 原典:「老子−十八章」「六親不和有孝慈、国家昏乱有忠臣」
・国乱れて良相を思う(くにみだれてりょうしょうをおもう) 国家が乱れたときには、立派な宰相(さいしょう)を得たいと願う。良相を待ち望む機運が高まる時は、世の中が乱れている証(あかし)である。 類:●家貧しくて良妻を思う 出典:「史記−魏世家」「家貧則思良妻、国乱則思良相」 原典:「老子−十八章」「六親不和有孝慈、国家昏乱有忠臣」
・国破れて山河あり(くにやぶれてさbがあり)
・苦に病む(くにやむ) 酷(ひど)く気にして苦しみ悩む。苦にする。 類:●苦を病む 例:「些細(ささい)なことを苦に病む」