−まけ(make)−
・負け惜しみ(まけおしみ) 自分の負けや失敗を素直に認めようとしないこと。負けても虚勢を張ること。また、そのための言い訳や屁理屈。 例:「負け惜しみを言う」
・負けが込む(まけがこむ) 勝負事などで負ける回数が重なる。負けた分量・金額が多くなる。
・負けじ劣らじ(まけじおとらじ) 他人の行為などに対抗して、負けまい劣るまいと努力する様子。
・負けず劣らず(まけずおとらず) 互いに優劣なく競い合っている様子。互いに優劣が付け難いこと。 類:●互角 例:「双方負けず劣らずの剛力」
・負けず嫌い(まけずぎらい) 他人に負けることが殊更(ことさら)嫌いな性格。また、そういう人。 類:●負け嫌い ★「負け嫌い」「負けじ魂」などの混態か<国語大辞典(小)>・・・こちらが有力。「食わず嫌い」との混同も考えられる。 ★「ず(助動)」は、意思・推量の助動詞「むず(んず)」の撥音無表記か。また、その中世以降の形「うず」からの転とも。・・・こちらはたぶん違う。
・負け相撲の小股取るが如し(まけずもうのこまたとるがごとし) 相撲で、正(まさ)に負けようとしている者が、倒れながら相手の小股を掬(すく)ってみるようだということ。負け惜しみが強いことの喩え。
・負けて勝つ(まけてかつ) 一時的に相手に勝ちを譲りながら、全体的には勝ちを得るように計らう。目前の勝負に負けても、最後には勝利を握る。 類:●負けるが勝ち●逃げるが勝ち
・負け博打のしこり打ち(まけばくちのしこりうち)[=しきり打ち] 博打(ばくち)で負けた者は、負ければ負けるほど益々熱中して博打を打つものだということ。
・負け腹の業煮やし(まけばらのごうにやし) 負けた口惜しさや無念さを抑え切れず、執拗に残念がること。
・負ける(まける) 1.敗北する。 例:「試合に負ける」 2.漆(うるし)、薬品、寒暑など外部からの強い刺激で皮膚や肉体がかぶれる。 用例:浮・傾城禁短気−三「うるしにまけたる者に付れば」 3.商品を値引きする。また、おまけを付ける。 用例:虎寛本狂言・胸突「今までの利分をばまけておまさうぞ」 4.大目に見る。 例:「今日のところは、このくらいで負けとこう」
・負けるが勝ち(まけるがかち) 一時的に負けることが全体を通じての負けとはならない。今回は負けたが、大局的に見れば、却(かえ)って勝ちを得ているということ。 類:●逃げるが勝ち●負けて勝つ